新専門医制度について
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国公立大学前期試験の合格発表が始まっていますね。皆さんに吉報は届いたでしょうか。教える側は祈るばかりです。
さて、受験ネタばかりというのも良くないので、今週は新専門医制度についてのお話です。今後、医師として活躍するためには避けて通れない道になりますので、よく理解しておけばライフプランの設計に役立つかもしれませんよ。
新専門医制度とは?
新専門医制度は2017年度からの開始が予定されており、対象となるのは2015年以降に医師になる人達です。これまでの専門医は、初期研修後のいわゆる後期研修などを通じて研鑽を積み、各学会が独自に設定した基準をもとにして認定がされていましたが、新専門医制度では、全ての専門医を認定するための第三者機関が設立されることとなっています。これによって専門医という立場は、厳しい基準をクリアしたという公的な機関からのお墨付きになりますので、取得によるメリットは大きくなりますし、行く行くは取得することが義務の様になる時代が来ると考えられています。
新専門医を取得するためには…
新専門医制度は二段階方式になっています。まず、初期研修を終えた後に、総合内科や外科、小児科などの19の基本領域から1つを選んで3年間の研修を受け、専門医資格を取得します。その後に、循環器や呼吸器などの20前後のサブスペシャリティから希望するものを選び、こちらも3年間の研修を経て専門医を取得するというものです。
人生設計がより大事に
今回の変更により、これまでよりも専門医を取得することが難しくなることが予想されています。合せて、その取得に必要とする時間も長くなるため、先を見据えた人生設計がさらに重要な時代になるでしょう。特に大学院進学や留学を考えている人にとっては、余分な時間は残されていませんし、結婚や子育てのことを考えると、なおさら注意が必要です。
この専門医という制度がどれほど機能するかはまだまだ未知数ですが、診療能力の高い医師にどんどん活躍してもらおうという国の姿勢が現れているように思えます。これからの医師はこれまでよりもさらに勉強することが求められるということは覚悟した上で、医学部を志望するようにしましょう(^^)