2015年 長崎大学医学部 化学 過去問解説
解答方式 |
時間 |
大問数 |
難易度 |
記述 |
160分(2科目) |
5問 |
難 |
難易度 | 2 / 3 | スピード | 3 / 3 |
■設問別分析
大問 |
区分 |
内容 |
難易度 |
1 |
理論 |
原子の構造・性質,結合,さらし粉の反応に関する基本問題。 |
やや易 |
2 |
理論 |
酸化還元滴定。実験器具の使用法、過マンガン酸カリウム水溶液の半反応式等の一般的な頻出問題。過マンガン酸カリウム水溶液のような典型的な酸化剤・還元剤の半反応式をと書けないと勝負にならない。計算については演習をこなすことで計算スピードを上げる練習をしておくこと。 |
標準 |
3 |
理論 |
電離平衡、結合エネルギー、陽イオン分析。ハーバーボッシュ法とアンモニアに関する電離度や結合エネルギーに関する問題。理論分野を幅広く網羅する必要がある。 |
標準 |
4 |
理論 |
金属の性質、電解精錬。無機分野の全般的な知識(遷移元素、金属の性質)が必要であり、計算問題も出題。決して難問ではないが、医歯薬志望者の間でも差がつく設問。 |
標準 |
5 |
有機 |
有機物の構造決定。基本レベル。また従来、長崎大学の有機分野は天然物(糖類、アミノ酸・タンパク質、油脂)の出題を好む傾向にあるので、対策を忘れないようにすること。 |
やや易 |
傾向と対策:標準的な良問揃い。計算問題が多く、解答時間の割に問題量はやや多い。 |
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各設問別分析表でも繰り返し述べたとおり、長崎大学の化学では難問奇問は出題されず、極めてオーソドックスな典型問題が大半を占める。したがって医歯薬志望者といえども無理に難問への対策に時間を割くよりも、標準的な問題を全分野にわたって隙間なく網羅することが重要である。一方、無機分野においては化学反応の反応式を書かせる等、「覚えていなければ解答不可能な問題」も散見されるため、基本的な化学反応式(気体発生、錯イオン形成、酸化還元)や無機分野の知識問題(陽イオン分析等)は確実におさえておくことが重要である。 また、難問ではないものの計算問題が多いため、高得点のためには日頃から計算問題に慣れ、スピードと精度を上げておく必要がある。 |
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