医学部編入試験の完全ガイド:特徴から合格への戦略まで徹底解説

医学部編入試験の完全ガイド:特徴から合格への戦略まで徹底解説

はじめに

医学部編入試験は、主に、4年制大学を卒業した人を対象に、研究や社会経験を医療や医学の発展に活かせる人を採用する試験になります。かといって、合格者の全員が立派な研究実績や経歴を持っているわけではありません。

 

文系の方、非医療系の方、研究歴がない方、社会人経験のない方、働きながらの方でも合格を勝ち取っております。一般受験と組み合わせて編入試験を受ける方もいらっしゃいます。ここでは、医学部編入の特徴と対策について解説していきます。

国立、私立の医学部編入制度の概略

国立、私立の医学部編入制度の概略

国公立大学で28校、私立の医学部で4校ほどが医学部編入試験を実施しています。編入制度の学校分けはいろいろな視点で分けることができます。

 

下記が医学部編入試験を行う大学を簡単に纏めた表になります。

https://www.pamda.info/2025hennyushiken/

 

受験科目の特徴

筆記試験の受験科目によって、大きく2科目校と4科目校に分けられることが多いです。

 

2科目校は生命科学と英語が課されます。2科目校の代表例は、富山大学東京医科歯科大学長崎大学金沢大学旭川医科大学東海大学大分大学等が挙げられるでしょう。

 

一方の4科目校は、生命科学、英語、物理、化学等が課されます。代表例は、浜松医科大学大阪大学福井大学高知大学愛媛大学等でしょう。

 

勿論、大きな分け方ですので、数学や統計といった科目も含まれる大学も存在します。

また、筆記試験に加え、書類審査、面接、グループデイスカッション、プレゼン、小論文等が含まれる大学も存在します。医学部編入においては、筆記試験内容の範囲が広く、大学受験レベルから大学院入試レベルまで、大学によってバラバラです。なので、過去問を見ながら、自分にあった受験校を戦略的に決める必要があります。

 

出願時期の特徴

出願時期によって前半校や後半校という風に分けられることもあります。

 

前半校は6月~8月という風に夏あたりに試験が集中しています。前半校には、大分大学岡山大学鹿児島大学筑波大学名古屋大学等が挙げられます。前半校の一部は4月には書類の出願が始まります。なので、英語外部試験の受験、成績証明書、卒業証明書、推薦書、志望理由書等の準備を計画的にする必要があります。

 

一方、後半校は9月~12月のように秋から冬に試験があります。後半校は、弘前大学東海大学琉球大学金沢大学長崎大学が挙げられます。後半校は出願が遅い分、準備期間も長く取ることができます。

 

定員数の特徴

定員数を見てみれば、ほとんどの大学は5人が多いです。しかし、一部の大学は10人~20人も合格を出す大学もあります。

例を挙げるとすれば、弘前大学は20人、滋賀医科大学は15人、大分大学は10人、東海大学は10人、群馬大学は10人になります。定員が多い分、合格のチャンスは大きいです。

大学によっては、追加合格を出したり、出さなかったりします。追加合格が出る大学は1次試験さえ突破すれば、最終合格を勝ち取り易くなります。予備校で受験情報を得て、穴場の大学に出願することで合格の可能性を高めることができます。

科目ごとの対策(英語、生命科学、小論文、面接)

科目ごとの対策(英語、生命科学、小論文、面接)

ここでは、主に英語、生命科学、小論文、面接の対策ついて記述していきます。

 

英語

英語はほぼ全ての大学で必須です。多くの大学は既に、TOEICTOEFLといった外部試験を導入しています。筆記の英語試験が存在しない代わりに導入している大学や、受験資格としてTOEICやTOEFLを課す大学もあります。

 

筆記試験の英語は、基本的には医療の英語論文から出題されることが多いです。英語論文は様々な出典がありますが、多くはNEJMやNatureといったものから、注目度が高い論文が選ばれやすいです。

試験の前年で有名になった論文で、例えば、豚の臓器移植の話や、コウモリとウイルスの遺伝子組換えコロナウイルスの影響の話mRNAやワクチンなどが頻出でした。

結論を知ってるだけで、論文が読みやすくなりますので、日頃から医療ニュースに目を通したり、医学論文の要約に目を通すのもお勧めです。

 

医療英語に馴染みがない人は、医療英語の単語帳も暗記しましょう。

また、鹿児島大学富山大学旭川医科大学大分大学などは、英語の筆記試験が実施されるので、練習代わりに解いてみるのも良いでしょう。

加えて、TOEIC、TOEFLは試験の予約やスコア発行までに非常に時間がかかりますので、受験計画が非常に大切です。

 

生命科学

生命科学は、簡単に言えば大学レベルの生物になります。なので、高校生物の教科書や参考書だけではカバーできず、生命科学専用の対策が必要になってきます。

生命科学は、基本的な部分や典型的な問題を落とさないことが大切です。難しい問題は、多くの受験生が解くことができず、差がつきません。解くべき問題と難問を区別する力が大切です。

 

年度や過去問によって代わりますが、旭川医科大、鹿児島大学等は生命科学の基本的な問題がいくつか出てくるので、一度解いてみることをお勧めします。

 

小論文

小論文も医学部編入試験ですので、医療がテーマになります。よくあるテーマは、「医師のプロフェッショナリズムとは」、「医療へのAIの活用」、「ワクチン忌避」、「安楽死への賛否」、「ゲノム組換え」、「臓器移植を増やすには」などが挙げられます。

 

普段から医療ニュースや医療制度、医療倫理について自分の意見を持つことが大切です。知らないことは書けません。医療ネタの市販の教科書等が複数存在しますので、事前にそれらを読んで対策することをお勧めします。

 

面接

医学部学士編入は、もともと一般試験と異なり、単なる学力勝負ではないことが多いです。

つまり、面接の配点が筆記試験以上に高いことが多く、面接でしっかりと得点を取らないと合格できません。

 

自分の経歴やスキルをどのように医療や研究に活かすのか、論理的に熱意を含めて伝え、面接官を納得させる必要があります。地域や社会への貢献、医師としての将来のキャリアプラン、コミュニケーション能力等も見られます。

面接の時間は一般受験と異なり、面接時間が15~30分程と長く、GDやプレゼンが設けられてたりもします。面接練習は、予備校の先生、編入の合格者、医療関係者等に、頼むと良いでしょう。多い方で30回以上、色んな人と面接練習をする方もいます。

 

加えて、多くの大学は、志望動機や経歴書等の書類を事前に出す必要があるため、それらに基づいて面接が実施されます。

面接対策は筆記追加後でも良いと考えて、書類の志望動機をおろそかにしていると、当日の面接にて、論理的に破綻している部分を突っ込まれる可能性があります。

志望動機を含む出願書類も他の人に見てもらうべきです。PMD医学部専門予備校では、医学部受験に精通した講師が、面接対策や志望動機の添削を随時行っております。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。科目数、出題範囲、面接対策、受験計画など、編入試験は一般受験と異なりかなり特殊なので、闇雲に受験するのではなく、しっかりと計画を立て、対策することで合格を勝ち取ることができます。

PMD医学部専門予備校でも医学部編入試験対策から医学部一般受験の対策をプロ講師が行っております。もし医学部受験にご興味がありましたら、まずはお気軽にご相談ください。