医学部入試必勝法!小論文・面接評価のポイントを徹底解説

医学部入試必勝法!小論文・面接評価のポイントを徹底解説

医学部入試では、数学・英語などの学科試験に加えて、小論文・面接が合否に影響する場合が多いです。小論文や面接の実施方法や配点割合などは医学部ごとに異なるため、志望校の入試情報を確認しておく必要があります。また、医学部入試における小論文・面接評価のポイントを知っておくことも大切です。

 

小論文・面接の段階評価や総合点に対する点数割合の重要性

小論文・面接の重要性は、志望大学によって異なります。まず確認すべき点は、小論文と面接の有無や配点、評価方法です。
小論文・面接の評価方法には、英語や数学などと同じような点数評価の他に、段階評価があります。段階評価とは一般的に、「試験を実施するものの点数化はしない」という評価方式です。点数化されないからといって合否に関係がないわけではありません。段階評価の面接・小論文で極端に不出来な場合は不合格になる可能性があります。
志望する医学部の面接・小論文が点数評価の場合は、総合点に対する配点割合を確認しましょう。以下に面接・小論文の配点割合が大きい例・小さい例をそれぞれ示しています。

 

【国公立医学部】

面接の配点割合が大きい例:秋田大学医学部(面接200点/総合点950点=21.1%)
面接の配点割合が小さい例:長崎大学医学部(面接60点/総合点1250点=4.8%)

【私立医学部】

小論文・面接の配点割合が大きい例:金沢医科大学(小論文60点・面接110点/総合点520点=小論文+面接32.7%)
面接の配点割合が小さい例:藤田医科大学(面接40点/総合点640点=6.3%)

 

このように、小論文・面接の配点割合は医学部によって大きく異なります。配点割合が20%以上の大学では総合点に与える影響は大きく、より丁寧な対策が必要です。

 

医学部入試では小論文・面接どちらが有利か

国公立医学部では 群馬大学医学部のように、小論文と面接の両方が実施される大学はありますが、面接のみのところが多いです。一方、私立医学部では小論文と面接の両方が課される場合が多くなっています。ただし、私立医学部でも岩手医科大学や日本大学医学部のように面接のみの大学も見られます。

 

では、「小論文あり」と「面接のみ」のどちらを選ぶと有利なのでしょうか。
論理的な文章を書くことが得意な場合は、「面接+小論文」を課す医学部を狙いやすくなります。国公立医学部では「面接のみ」が大半ですが、私立医学部では小論文も実施する大学が多いです。まずは医学部予備校などで小論文の添削を受けたり、採点基準を尋ねたりして、小論文の得意・不得意を探ってみましょう。

 

面接の形式を確認することも大切です。面接には、複数の面接官に対して受験生が1人ずつ話す個人面接、受験生が複数人集まって受ける集団面接、受験生同士が議論する討論形式の面接などがあります。医学部ごとに形式が異なるため、自分の得意な面接形式を選ぶのも1つの方法です。

 

面接は全ての医学部で実施されるため「小論文のみ」という選択肢は存在しません。しかし、面接がどうしても苦手な場合は、配点割合が低いか、段階評価を行う医学部を選ぶ方法があります。大きな失敗をしない程度の対策を行い、面接で不合格になるリスクを抑えましょう。全く何も話せなかったり、医師になる人間に必要な資質が大きく欠落していると判断されたりしないような対策は必要です。

 

医学部受験の小論文・面接の採点・評価基準は?

採点基準

小論文・面接の採点・評価基準についても見てみましょう。

小論文・面接では医師を目指す上での適性を判断する医学部が多いです。小論文のテーマや面接での話題には、最新の医療系ニュースが登場し生物系の知識が役立つ場合もあります。とはいえ、国語や生物の成績が直接評価に影響するわけではありません。医師を目指す者として医療系の話題に関心を持っておくことは大切ですが、小論文・面接での主な評価基準は適切な倫理観やコミュニケーション能力の有無となります。

 

そのため、国語や理科の成績が良い受験生でも、小論文・面接対策は別途行うべきです。小論文については、医学部予備校などで添削してもらうと良いでしょう。面接については、模擬面接を受けることで応答の仕方や、集団討論におけるコミュニケーションの取り方などを学ぶことができます。

 

小論文・面接で段階評価を採用している医学部については、大きな失敗をしないことが最も大切です。段階評価の例としては、複数の面接官が受験生の受け答えを聞き、面接官1人1人が「合格」「不合格」を判断する方法があります。「不合格」と判断されるケースはそれほど多くないと考えられるので小論文・面接を極端に恐れる必要はありません。しかし、数学や英語などの成績が優れていても、面接でいきなり不合格になることもあり得ます。面接で想定される質問への回答を準備したり、模擬面接で面接の雰囲気に慣れたりしておきましょう。

 

小論文・面接得点・段階評価・総合点に対する点数割合の一覧

大学名小論文面接/段階評価総合点小論文割合面接割合
北海道大学-75825-9.1%
旭川医科大学-50900-5.6%
弘前大学-2001500-13.3%
東北大学-2001200-16.7%
秋田大学-200950-21.1%
山形大学-1001600-6.3%
筑波大学-2001700-11.8%
群馬大学150段階評価90016.7%-
千葉大学-1001450-6.9%
東京大学-段階評価550--
東京医科歯科大学-段階評価540--
新潟大学-段階評価1950--
富山大学-1001050-9.5%
金沢大学-1501500-10.0%
福井大学-1001600-6.3%
山梨大学-2001200--
信州大学-1501050-14.3%
岐阜大学-段階評価2100--
浜松医科大学-1001150-8.7%
名古屋大学-段階評価2550--
三重大学-1001300-7.7%
滋賀医科大学-段階評価1200--
京都大学-段階評価1250--
大阪大学-段階評価2000--
神戸大学-段階評価810--
鳥取大学-1001600-6.3%
島根大学-601160-5.2%
岡山大学-段階評価1600--
広島大学-段階評価2700--
山口大学-段階評価1100--
徳島大学-段階評価1300--
香川大学-1001400-7.1%
愛媛大学-1001150-8.7%総200
高知大学-1001900-5.3%
九州大学-段階評価1150--
佐賀大学-60930-6.5%
長崎大学-601250-4.8%調40
熊本大学-2001200-16.7%
大分大学-1501000-15.0%
宮崎大学-段階評価1500--
鹿児島大学-1201820-6.6%
琉球大学-2001700-11.8%
防衛医科大学段階評価段階評価---
札幌医科大学-1001400-7.1%
福島県立医科大学-601310-4.6%
横浜市立大学段階評価段階評価2400--
名古屋市立大学-2001750-11.4%
京都府立医科大学面接に活用段階評価1050--
大阪公立大学-段階評価1450--
奈良県立医科大学-段階評価900--
和歌山県立医科大学-段階評価1300--
岩手医科大学-50400-12.5%
東北医科薬科大学段階評価段階評価400--
自治医科大学-段階評価100--
獨協医科大学段階評価段階評価400--
埼玉医科大学段階評価段階評価400--
国際医療福祉大学段階評価段階評価550--
杏林大学段階評価段階評価350--
慶應義塾大学段階評価段階評価500--
順天堂大学段階評価段階評価500--
昭和大学30705006.0%14.0%
帝京大学段階評価段階評価300--
東京医科大学604050012.0%8.0%
東京慈恵会医科大学25304805.2%6.3%調25
東京女子医科大学段階評価段階評価400--
東邦大学-段階評価400--
日本大学-60580-10.3%
日本医科大学段階評価段階評価1000--
北里大学段階評価段階評価500--
聖マリアンナ医科大学505050010.0%10.0%
東海大学段階評価段階評価300--
金沢医科大学6011052011.5%21.2%
愛知医科大学段階評価段階評価500--
藤田医科大学-40640-6.3%
大阪医科薬科大学段階評価段階評価400--
関西医科大学-段階評価400--
近畿大学段階評価段階評価400--
兵庫医科大学501006507.7%15.4%
川崎医科大学段階評価段階評価350--
久留米大学505050010.0%10.0%
産業医科大学50段階評価9005.6%-
福岡大学段階評価50450--

 

まとめ

小論文・面接の配点割合と評価基準を確認することが大切
配点割合は医学部によって5%未満~20%以上と大きく異なる
段階評価の面接・小論文で極端に不出来ならそれだけで不合格になる場合あり。