久留米大学は、九州地方の高校出身者を中心に毎年多くの受験生を集めています。2020年度から導入される福岡県特別枠推薦入試なども意識しながら、医学部合格を目指した取り組みを進めていきましょう。久留米大学の入試傾向や結果分析を参考にして、科目選択や勉強時間の比率などを考える材料にしてみてください。

 

─目次─

[1] 久留米大学の特徴

[2] 久留米大学の入試傾向

[3] 2019年度入試結果の分析

[4] 2020年度入試紹介（推薦、一般、後期など）

 

久留米大学の特徴

久留米大学では、医師として活躍するうえで必要な専門知識のみならず、人間性なども養うカリキュラムが設定されています。医学部のカリキュラムは直近でも2015年、2018年の2回改訂されており、よりよいカリキュラム作りに意欲的な大学と言えるでしょう。学生の主体的な学習を促すグループ学習等も積極的に取り入れられています。

 

●久留米大学基本理念・医学部医学科理念・使命・学修目標・学修成果

●久留米大学の教育カリキュラム

 

入試面でも地域密着型の推薦入試を導入するなど、改革に積極的な姿勢が見られます。2019年度から導入された後期試験では多くの受験生が出願しました。

 

久留米大学医学部のある旭町キャンパスへは、西鉄久留米駅・JR久留米駅のいずれからもバスが出ています。JR久留米駅は九州新幹線も通っており、福岡県のみならず熊本県や鹿児島県などからもアクセスしやすいです。自宅から医学部に通学したい九州在住者は久留米大学を選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。

 

 

久留米大学の入試傾向

久留米大学医学部医学科の一般入試では、理数系科目で差がつきやすくなっています。小論文は得点差が極めて小さいため、最低限の対策で十分です。英語に関しても受験者と合格者の差が比較的小さいことから、大差をつけられない程度の学習を効率よく行い、理数系科目で高得点を狙う学習に注力するのが得策と言えます。

 

特筆すべき点としては、物理は2019年度一般後期・2018年度一般入試で合格者平均点が90点を超えており、高得点勝負になりやすいと考えておきましょう。全科目を見ても合格者平均点が7割を下回る科目は少ないことから、基礎的な内容をしっかり習得することが不可欠です。また、過去問演習では時間配分を意識し、大幅な解き残しを出さないように練習しておくことも重要といえるでしょう。

 

一般入試では、英語（前期は一部のみ）と数学でマークシート方式の試験が実施されます。マークシート方式の試験に慣れるため、センター試験対策の問題集などに取り組んでおきましょう。以前に比べて問題は易化しているので過去問は3～4年くらいでとどめておく方がよさそうです。

久留米大学以外の医学部併願を考えている人は、マークシート方式の試験を実施する大学に絞ってまとめて対策をする方法もあります。苦手分野を作らず、難易度が比較的低めの問題できっちり得点を重ねる力をつけて入試に臨んでください。

 

2019年度入試結果

2019年度の久留米大学医学部医学科の一般入試では、前期は数学（33点）、後期は物理（36点）で合格者と受験者の平均点に大きな差が見られました。また、2科目を選択する理科では、物理・化学選択者が合格率10％だったのに対して生物・化学選択が7％でした。

 

大きく偏りがあった2018年度の12％対1.4％と比べると差は縮まりましたが、依然として物理・化学選択者の方が高い合格率を示しています。

 

出身高校別では受験者・合格者はともに九州地方が大半でした。2019年度入試では現役生・1浪生の合格率がやや低下した一方で、4浪以上の受験生の合格率が上昇しました。世間で多浪生への差別が問題視され解消に向かった中で、4浪以上の受験生がより積極的に学習に取り組んだことなどが影響した可能性もあります。

2019年度に合格した多浪生が多く出ていることを踏まえると、2020年度以降は現役生や一浪生が受験者や合格者に占める割合がやや回復することも考えられます。

 

●2019年度入試結果はこちら

 

2020年度入試紹介（推薦入試、一般入試、後期入試など）

久留米大学の入試には、推薦入試（一般推薦・地域枠推薦・福岡県特別枠推薦）と、一般入試（前期・後期）があります。このうち、福岡県特別枠推薦入試は2020年度から登場します。福岡県の地域医療に従事する意志を強く持っている受験生は、受験を検討してみましょう。

 

11月16日に実施される3つの推薦入試では、小論文・面接に加えて、英語と数学の学力テストが行われます。小論文・面接は配点が各50点なのに対し、英語と数学は各100点です。久留米大学の推薦入試を狙うなら、英語と数学の対策を特に入念に行いましょう。

 

一般入試は前期が2月1日（一次）と2月13日（二次）、後期が3月8日（一次）と3月16日（二次）の日程で行われます。一般前期入試の一次試験を除き、久留米大学のキャンパスでの受験が必要です。前期・後期入試ともに英語・数学・理科（2科目）と、小論文・面接の試験が行われます。理数系科目を中心に、基礎的な内容の問題で確実に得点する力を養って久留米大学医学部合格を目指してください。

 

●2020年度入試情報はこちら