2015年 京都府立医科大学医学部 化学 過去問 解説
解答方式 |
時間 |
大問数 |
難易度 |
記述・計算 論述・推論 |
2科目 150分 |
3問 |
やや難 |
■設問別分析
大問 |
区分 |
内容 |
難易度 |
1 |
無機 理論 |
【水銀の性質とアマルガム形成・水銀の化合物、ジエチルエーテル・エタノール・水・酢酸の蒸気圧、】
アマルガムの形成・硝酸との反応については、問題文中の説明があるので正解できる。水銀の密度を求める問題では、重力加速度の使い方が物理選択の受験生の方に若干有利な問題だが、問題文中の単位を元に考えることもできる。また、正解となる水銀の密度はおおよその数字は覚えておいて欲しい。 |
標準 |
2 |
理論 有機 |
【酸化剤・還元剤、アスコルビン酸による酸化還元滴定、糖類の還元性】
日頃から酸化還元を電子の授受として理解することをしていないと難しい問題。ヨウ素のヨウ化カリウム溶液への溶解の理由を論述する問題は、他の大学でも出題があるので理解しておきたい。 |
やや難 |
3 | 有機 | 【エステル結合・アミド結合、加水分解、有機物の抽出、分液漏斗】
1分子内にエステル結合とアミド結合を持つことから、加水分解すると3分子以上に分かれる可能性があることはわかる。BとCについては、問題文から推定することは比較的容易だが、DについてAが部分的に加水分解されたものであることに気付くことが難しい。そのことがあとの問題を解くことも難しくしている。 |
やや難 |
■傾向と対策:理論の計算、有機の構造式決定ともに標準以上の手応えのある問題。
大問で3問だが、それぞれの問題が手応えもボリュームもあり理科2科目150分の中で完答することは難しい。大問3の構造式の決定は、一つのことに気付くことができないとそれから先に全く進むことができない。ある程度の時間的余裕をもって構造式決定の問題を解くためには、問題文をしっかりと読み、設問の意味を理解し、理論・計算・論述などの問題を手早く処理する力が必要とされる。 |