2015年 千葉大学医学部 数学 過去問 解説

解答方式 時間 大問数 難易度
記述 120分 5問 やや難

 

■設問別分析

大問 区分 内容  
数列・整数 整数と数列の融合問題。同年入試の筑波大にも類題が出題されている。(1)に関しては、与えられた二次方程式からも、漸化式からも単純な式変形で得られる。(2)に関しては必要十分条件の証明であり、「必要性」「十分性」の二つに分ける証明法の演習ができていれば比較的単純にとける。ただしこの証明法や必要条件・十分条件自体の理解に関して不安な受験生が多く、苦手としている生徒にとっては難しい。

 

やや難
8 確率・ゲームの得点 コインの得点ゲーム問題。(1)は問題の把握ができていれば問われているのは得点が最大となるとき、1点少なくなるときだと把握できる。この設問から最小値まで考えておきたい。(2)では得点に関する一般式を求められている。コインの裏表が2つの排反の事象のため、表=x回、裏=y回などと置き、連立方程式からn,mのみの反復試行の式を作ればよい。 標準
9 数列と繰り返し図形の面積 類題頻出の問題。解法は2つ。

  • n=1,2,3と試行して規則性を探す。 ②nとn+1のときの図形を作り、数式化する。
  • ②ともにメリット・デメリットがあるが、基本的に②の解き方をマスターしたい。

レベルは標準。座標がはっきり特定しやすいので解きやすい。

標準
11 接線の本数・面積 放物線と対数関数のグラフの共通接線の本数に関する問題。接線の本数問題は頻出でその解き方もよく知られている。接点を(t,f(t))としたときのtの実数解の個数=接線の数という方針である。一般的な流れで解けるが増減表を作成する際のx→∞のときex>>xn>>logxを用いた極限は入試では必須である。 標準~やや難
12 カージオイド形の面積 媒介変数tを用いた概形作図と面積問題。条件から動径の角度をtとおき、x,y座標を媒介変数で表す。式の導出自体は単純だが、概形を増減表から描くためにはある程度の演習が求められる。気付きにくいが、各座標が正弦のみ、余弦のみで与えられていることに注目すると、対称性をもとに解答をスリムにできる。t-x-yの増減表→グラフの演習量がものを言う。やや難しく、慣れていないと時間内に収められない。 やや難