2015年 和歌山県立医科大学医学部 化学 過去問 解説
解答方式 |
時間 | 大問数 | 主な内容 |
記述・計算・論述 |
2科目 120分 |
3問 |
理論・有機 |
難易度 | 2/3 | スピード | 2/3 |
■設問別分析
大問 |
区分 |
内容 |
難易度 |
1 |
理論 |
【弱酸の電離定数、硫化水素の二段階電離、硫化物の溶解度積】
弱酸の電離度と水素イオン濃度を弱酸の濃度と平衡定数で表す問題は、教科書の手順通りであるが、近似の仕方に慣れていないとうまく解答できないであろう。大問全体が一連の流れのある問題なので前半でつまずかないようにしなければならない。 |
標準 |
2 |
無機 理論 |
【金属元素と強酸・強塩基の反応、物質量・原子量の計算】
解答方法は、論述式や計算の途中過程も書く問題となっているが、問題自体の難易度は高くはない。論述は文字数の制限はないが、簡潔に必要なことだけを述べるようにしたい。 |
易 |
3 |
有機 |
【ニトロベンゼンの合成、分離・精製操作】
ニトロベンゼンの合成から分離・精製までの実験操作全般にわたり、操作一つ一つの意味を理解していないと、論述式の解答はできないであろう。また、分離操作では、ニトロベンゼンの密度や沸点の知識も必要である。 |
難 |
■傾向と対策:論述問題が多く、計算問題も途中過程の記述が求められる。実験装置や操作方法にも注意が必要。
どの分野の問題も、題材としては一般的なものであり教科書にも普通に記述されているものである。しかし、理論分野の記述問題や計算過程の記述に対しては、考え方や結果の導き方を、途中過程を省略せずに理解し、かつ、自分の言葉で表現できるようにする学習が必要である。また、実験からの出題に対しては、操作の手順・目的を細かな内容まで理解しておかなければならない。実験手順をまとめ、整理したノートを教科書を元に作成するなど、時間をかけた学習が必要であろう。 |