東京大学理科三類 2014年度 受験情報|入試問題の傾向と対策

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2015年度 東京大学入試問題の傾向と対策

受験データ

▶ 一般入試 
前期
科目
試験時間(二次)
二次
センター
難易度(二次)
形式
英語
120
120点
200点
やや難
記述・選択
数学
150
120点
200点
やや難
記述
国語
100
80点
200点
物理
2科目150
120点
200点
標準
記述・選択
化学
やや難
記述
生物
標準
記述
地公
100点
面接
小論文
合計
440点
110点
 
 
 
 
▶ 合格最低点 
前期
2012年度
2011年度
2010年度
382.5(550)
392.8(550)
364.2(550)
 

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傾向と対策~科目別~

 

英語

▶ 論理構成の知識、構文把握能力いずれも高いものが求められる。

大問1 読解問題

(A) 要旨要約

 例年長文を読み、70~90語程度の日本語に要約する問題が出題されている。要約のポイントは論理展開をしっかりと把握しながら読んでいくことである。また東大の要約問題は語数が少ないため、英文に書いてある内容をかなり短い日本語にまとめなくてはならない。まずは譲歩と主張になる文章を絞るところから始めるとよい。

(B) 文補充

 例年、パラグラフを並び替える問題が出題されていたが、2013年度は英文の空所に補充すべき文章を選択する問題が出題された。形式は変わったが問われる力は変わらず、具体→抽象の流れや因果関係、対比・対照関係が読み取れているか否かが問われる。

推薦参考書

佐藤ヒロシの英語長文「記述式」が面白いほどとけるスペシャルレクチャー  佐藤 ヒロシ (著)

大学入試 横山雅彦の英語長文がロジカルに読める本  横山 雅彦 (著)

 

大問2 自由英作

(A) 2012年度は語彙問題であったが、2013年度は写真の中の人物の間の会話を自由に想像し、60~70語の英語で書く問題が出題された。

(B) 「これまで学んできたことの中で大切だと思うこと」、「もし他人の心が読めたらどうなるか」、”It is not possible to understand other people’s pain”、「全世界の人がみな同じ一つの言語を使用しているとしたら」といったテーマに従い、50~60語の英作文を行う問題が出題されている。

 

大問3 リスニング問題

試験開始後45分から放送されるため、それ以前に問題を読んでおけばスムーズに解き進めることができる。

 

大問4 文法・読解

(A) 文法問題

例年、文章中の不要な単語を削除する形式の問題であったが、整序問題に変わった。いずれも構文把握能力を問う問題である、かなり複雑な文構造を持つものが多く出題される。

(B) 下線部和訳・説明

 下線部和訳と説明問題が出題される。文構造が複雑なもの、語彙が難しく前後の反復・対比関係を利用して意味を類推するものが好んで出題されている。難易度は高いが良問が多い。

 

大問5 読解

内容一致や和訳形式の総合問題。例年、物語文が出題されるため、物語文の読み方をしっかり学んで試験に臨みたい。感情表現に注目しながら読んでいくのが鉄則である。

 

 

数学

▶ 難問に時間をかけないように。

時間をかけても完答できないほど、難しい問題が含まれている。解ける問題から手をつけていき、誘導に従えるものは積極的に解いていく必要がある。優先順位を誤らなければ合格点に達することができる。

2013年度は大問1~4は標準的、5,6がやや難しい問題であった。

 

 

国語

〔現代文〕

評論文からの出題。いずれも典型的な問題であり、解きやすい問題が多い。差が付きにくいため、

 

〔古文〕

現代語訳や説明問題の形式で出題される。

 

〔漢文〕

難問は出題されない。形式も変化していないため、過去問を中心に対策しておきたい。

 

物理

▶ 近似計算の練習を。

力学、電磁気は必ず出題されている。近似計算に慣れていなくては、かなり時間を取られてしまうため、演習を繰り返し、速く正確に計算する能力を磨いておきたい。2013年度の大問3で出題された波動に関する問題は、一部理解しづらい概念を含んでおり、正答率は低かったと考えられる。

東京大学の問題は類題が無く、独特の問題のように思えるが、中身は基本事項を良く練ってつくられた問題である。物理法則を正しく理解し、基本原理から自然現象ととらえる必要がある。難しい問題集に手を出すのではなく、基本事項を徹底的に理解・演習したのち、過去問の研究を通して物理的思考力を磨いておかなくてはならない。

化学

▶ 化学平衡・構造決定に重点を。

化学平衡、勇気に関する問題が例年出題されている。記述問題の分量が多く、深い理解を問われる問題も出題されるため、参考書を使って、理解を深めておきたい。教科穂範囲を超える知識に関しては解説が与えられるが、その手の問題を見かけたら、問題の意図を瞬時に読み取らなくてはならない。

 

生物

▶ 考察問題で差がつく。

東大の生物の問題は教科書内容の総合的な理解度に加え、読解力や科学的な視点から実験データを分析する能力が問われる。教科書内容を徹底的に理解したのち、「生物の分類と進化」、「生物の集団」などの選択分野の対策に力を入れたい。グラフや図表問題を分析する視点を磨き、その結果を文章にまとめる訓練が必要である。論述対策として、解答を70字程度にまとめる訓練は繰り返し行わなくてはならない。

知識問題は細かい部分まで問われるので図説や参考書を用いて理解を深めておきたい。考察問題、論述問題で差がつくため、やや難しい問題集を使ってしっかりと対策しておきたい。

 

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