関西医科大学医学部│物理の傾向と対策
関西医科大学医学部の傾向と対策(物理)を、年度ごとに掲載しております。過去から遡って確認する事により、より良い傾向を掴み対策を立てることが可能です。
※難易度・スピードの☆印は5段階評価になります。
2020年度入試
科目 | 物理 | 解答時間 | 2科目120分 |
4題出題され、それぞれ「力学」「電磁気」「波動」「原子」である。 | |||
難易度 | ☆☆ | スピード | ☆☆☆☆ |
設問別分析表
大問 | 区分 | 内容 | 解答方式 | 難易度 |
1 | 力学 | 台はかりと浮力の問題。問1後半の問題では小球は運動しているからビーカーと小球を一体とみた力の釣り合いは成り立たないことに注意する。問4では正確に解くには微分方程式を解かなければならないが、高校の範囲内でも概形は描ける。 | 記述 | やや易 |
2 | 電磁気 | 無限につながっているとみなせるはしご型抵抗回路に関する問題。誘導が丁寧なため、完答も不可能ではない。オームの法則による分圧の関係を理解していれば計算を省略できる。 | 記述 | やや易 |
3 | 波動 | 顕微鏡の原理に関する問題。しかし、屈折の法則と初等幾何に関する問題が大半を占める。近似も問題文で与えられているのでそれに従って処理していけば良い。問2で適当に焦点距離を定めて虚像を作図する作図問題がある。問3は代入するだけで答えが求められる問題なので、問1ができていたら必ず答えたい。 | 空欄補充・作図・答えのみ記述 | 標準 |
4 | 原子 | プランク定数とアボガドロ数における関係式の導出に関する問題。解法としては問題集などでよくあるパターンである。誘導も丁寧なため、完答を目指したい。 | 空欄補充 | やや易 |
傾向と対策
テーマ自体は見慣れないものや受験生が苦手とする問題が多いが、内容は難解なものではない。基本が備わっていれば十分に完答は可能である。しかし、制限時間的にそれは難しいので、解ける問題から確実に解いていくという方針がいいだろう。 |
2019年度入試
科目 | 物理 | 解答時間 | 2科目120分 |
4題出題され、それぞれ 力学 電磁気 波動 熱力学 である。 | |||
難易度 | ☆☆☆☆ | スピード | ☆☆☆☆ |
設問別分析表
大問 | 区分 | 内容 | 解答方式 | 難易度 |
1 | 力学 | 最大摩擦力、力のモーメントの式を用いる。
物体に働く力を正しく図示して、斜面に垂直、平行な成分に分けることが大切。 |
記述 | 標準 |
2 | 電磁気 | 抵抗とコンデンサからなる直列回路
キルヒホッフの第二法則や、コンデンサの静電エネルギー公式を用いる。等電位であれば電流が流れないということを理解しておく必要がある。 |
記述 | 標準 |
3 | 波動 | くさび型薄膜による光の干渉
誘導がついている幾何の問題 |
空欄補充 | 標準 |
4 | 熱力学 | 定積変化・等温変化からなる熱サイクルの熱効率
理想気体が外部に仕事をするときの式が問題文に与えられている。 |
記述 | 標準 |
傾向と対策
大問は4つ出題され、今年は原子を除く分野から出題された。次年度以降、原子が出題される可能性は高くなると思われるので、対策が必要である。2科目で120分なので、すべての問題を解ききることは難しい。しかし、確実に得点できる問題は解いてから次の問題に進みたい。 |
2018年度入試
科目 | 物理 | 解答時間 | 2科目 120分 |
現実の機器を題材にした問題が目立つ。電磁気と原子の勉強を念入りにすること。 | 電磁気 | 原子 | |
難易度 | ☆☆☆☆ | スピード | ☆☆☆☆☆ |
設問別分析表
大問 | 区分 | 内容 | 解答方式 | 難易度 |
1 | 力学 | ばねの両端につながれた2物体の単振動の問題から、CO分子の振動を考える問題。後半の計算を要領よくやる必要がある。 | 空欄補充+記述 | やや難 |
2 | 電磁気 | タッチパネルを題材にした、抵抗とコンデンサーを含む交流回路の問題。問題文の意図の取り方のスピードが必要。 | 記号選択+論述 | 標準 |
3 | 波動 | 光ファイバーの屈折の問題。 | 記号選択+論述+描図 | 標準 |
4 | 原子 | PETを題材にした、放射性元素の崩壊の問題。 | 論述 | 標準 |
傾向と対策
大問1から解くと、大変。全体をよく見て、得意な分野から取り組むこと。特に計算は確実に、容量良くとき、選択肢から選んでいくことが望まれる。過去問の学習と教科書のコラムなどをよく読んで整理しておくとよいと思う。 |
2017年度入試
科目 | 物理 | 解答時間 | 60分 (2科目120分) |
全体的にほぼ全分野から出題される。難易度は標準的。 | 力学 | 電磁気 | |
難易度 | ☆☆☆ | スピード | ☆☆☆☆ |
設問別分析表
大問 | 区分 | 内容 | 解答方式 | 難易度 |
1 | 力学 | 浮力による単振動 (1)深さを求める。力のつりあいを用いる。(2)外力の大きさを求める。力のつりあいを用いる。(3)時刻を求める。単振動の周期を利用。(4)垂直抗力を求める。力のつりあいを用いる。(5)時刻を求める。単振動の周期を利用。 | 記述 | (1)易 (2)易 (3)やや易 (4)やや易(5)標準 |
2 | 電磁気 原子 |
(1)順方向電圧を求める。グラフを利用する。(2)抵抗値を求め、その抵抗値を作成する。オームの法則、合成抵抗の式を用いる。(3)全体のエネルギーを光子一個当たりのエネルギーで割る。(4)エネルギーの単位を変換する。(5)エネルギー効率を求める。発光仕事率を電力で割る。 | 記述 | (1)易 (2)標準 (3)やや易 (4)やや易(5)標準 |
3 | 波動 | (1)zの範囲を求める。三角形の相似を利用。(2)経路の長さを求める。三平方の定理を利用。(3)問2で求めた経路の差を求め、明線となる条件を求める。光の干渉の法則を利用。(4)明線が現れない条件を求める。問1問3の結果を用いる。(5)明線の本数を求める。問4の式に数値を代入する。 | 記述 | (1)やや易 (2)易 (3)やや易 (4)標準 (5)標準 |
4 | 熱力学 | (1)語句穴埋め(2)温度と密度が反比例する理由を述べる。シャルルの法則を利用。(3)語句を答える。(4)体積を求める。気体の状態方程式を用いる。(5)温度を求める。与えられた式を利用。(6)温度、体積の増加分を求める。熱力学第一法則を利用。(7)温度の比較。問5、問6の結果を利用。 | 穴埋め、記述 | (1)易 (2)やや易 (3)やや易 (4)やや易 (5)標準 (6)標準 (7)やや難 |
傾向と対策
全範囲から出題されているため、まんべんなく学習を行うことが必要となる。難易度は標準的であるが、時間に対して量が多いので普段からスピードを意識することが大切である。難問に時間をとられないよう、時間配分にも気をつけたい。 |
2016年度入試
科目 | 解答時間 | ||
難易度 | ☆☆☆☆☆ | スピード | ☆☆☆☆☆ |
設問別分析表
大問 | 区分 | 内容 | 解答方式 | 難易度 |
傾向と対策
2015年度入試
科目 | 物理 | 解答時間 | 2科目120分 |
難易度 | ☆☆ | スピード | ☆☆ |
設問別分析表
大問 | 区分 | 内容 | 解答方式 | 難易度 |
1 | 力学 | 力のモーメント | 記述 | 標準 |
2 | 電磁気学 | テスタの計測原理 | 記述 | 標準 |
3 | 光学 | 幾何光学 | 記述 | やや易 |
4 | 熱力学 | 氷の融解 | 記述 | やや易 |
5 | 原子核物理 | 中性子の衝突 | 記述 | やや易 |
傾向と対策
全領域から万遍なく出題がみられる。物理の計算問題ができるだけではなく, 本年度の大問2のように,基本的な知識等も問われる問題が含まれているので,単に問題演習 をこなすだけではなく,教科書や図表によりしっかりと基本的な知識を押さえておきたい。 |
2014年度入試
傾向と対策
独特な問題があるため、幅広い知識を要する教科書レベルの問題が多いが標準的な問題集も1冊仕上げておく必要がある。難問も含まれるため、時間配分を誤らないようにしたい。論述問題が出題され、計算問題とは違った視点での理解が求められるため、教科書などに記載してある物理現象についてしっかりと理解を深めておく必要がある。 |