杏林大学医学部│数学の傾向と対策

杏林大学医学部の傾向と対策(数学)を、年度ごとに掲載しております。過去から遡って確認する事により、より良い傾向を掴み対策を立てることが可能です。

 

 

※難易度・スピードの☆印は5段階評価になります。

2020年度入試

科目 数学 解答時間 60分
難易度 ☆☆☆ スピード ☆☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度
1 整数の性質、数列 10進数からn進数への変換、等比数列 マークシート 標準
2 ベクトル 空間ベクトル、図形の性質 マークシート 標準
3 微・積分法 2次関数のグラフの2接線、定積分による面積の導出 マークシート やや易
4 式と曲線 円周上の点の媒介変数表示、垂直2等分線が通る領域 マークシート 標準

傾向と対策

大問4題で解答時間が60分の全問マークシート方式の試験である。出題範囲は数学Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、A、B(数列・ベクトル)で、頻出分野は微・積分法、数列、極限、三角関数などである。難易度は基本~標準レベルであり、基本事項の確認と教科書の例題や章末問題などの演習をしっかり行うことが必要である。解答時間が60分で短いため、早く正確に解く計算力が必要である。

2019年度入試

科目 数学 解答時間 60分
微分積分を中心に幅広く出題されている。
難易度 ☆☆☆☆ スピード ☆☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度
1 小問集合 2桁の整数の倍数の個数
番号札を引いて商品が当たる確率
マーク式 標準
2 微分・積分法 極大値 変曲点 接線の方程式 に関する問題 マーク式 やや難
3 数列
式と曲線
漸化式 双曲線 領域の図示 の問題 マーク式 やや難
4 微分法 極限 関数の極限 方程式を満たす関数 についての問題 マーク式 やや難

傾向と対策

問題数に対して時間の制限が厳しい。解答時間を意識した練習を日頃から行いたい。また、微分積分は頻出であるので、特に対策を行いたい。

2018年度入試

科目 数学 解答時間 60分
極限と微積分は頻出分野である。確率は高得点を狙え。 微積分 極限
難易度 ☆☆☆☆ スピード ☆☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度
1 確率 相撲の巴戦での優勝する確率を求める問題。無限等比級数を利用する。意図をしっかり読み取ることが必要である。 マーク式 標準
2 ベクトル 球の方程式・平面の方程式・楕円の焦点などいろいろなものを使って解いていく。意図の理解を素早くできるかがポイントになる。 マーク式 やや難
3 極限 (1)は標準的な問題。(2)は三角関数の極限・3倍角・和積の公式など、多彩な計算能力が問われる。 マーク式 標準とやや難
4 微積分 媒介変数表示のグラフの接線の傾き・速さ・曲線の長さ・面積など、落ち着いて計算しないといけない内容になっている。ミスなく素早く計算できるかが問われている。 マーク式 やや難

傾向と対策

問題の難易度はそれほどでもないが、60分という時間が厳しいと思われる。意図がわかる問題から解き、ミスなく計算できるかがポイントである。微積分と極限は毎年出題されている。ベクトル・数列・確率などが交替で出されている。内容として、式と曲線・三角関数などの公式は絶対にマスターすることが大事である。

2017年度入試

科目 解答時間
難易度 ☆☆☆☆☆ スピード ☆☆☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度

傾向と対策


2016年度入試

科目 数学 解答時間
微積は頻出、近年は式と曲線がよく出題されている。問題量多い。 微積 式と曲線
難易度 ☆☆☆☆ スピード ☆☆☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度
1 数A

数B

確率、確率漸化式、極限。(a)二枚のカードの組み合わせを表にし、条件を満たす場合を計算する。(b)「n回目までの和が4の倍数になる場合が奇数回で、n+1回目は和が4の倍数でない」場合と「…が偶数回で、…が4の倍数」で場合分け。 マーク式 (a):やや易(b):標準
2 数Ⅲ 楕円、接線のなす角、角の二等分線。(a)2接線のなす角は、(判別式)=0と解と係数の関係より2接線の傾きの積が-1であることから。tan2αは、三角形の内角と外角の関係とtanの加法定理より。 (b)(a)の考え方を適用して解いていく。 マーク式 (a):標準(b):標準
3 数Ⅱ 指数対数のグラフ、領域、共有点を持つ条件。(a)x軸方向に1/2倍に縮小するとy=f(2x)。(b)y=f(g(x))の対数をとり、真数条件よりaの範囲。その範囲での最大値から曲線の方程式とDの面積を求める。 (c)2次関数の問題に帰着させる。 マーク式 (a):標準
(b):やや難(3):標準
4 数Ⅲ 定積分、無限等比級数。(a)定積分を含む関数。両辺を微分して係数比較し、A,Bを求める。与式にx=0を代入して、Cを求める。(b)(a)の結果を用いて、n=1,2について解くと公比が求まる。無限級数の和は公式に代入。 マーク式 (1):標準(2):標準

傾向と対策

全体的な問題は標準的なものであるが、教科書ではあまり見慣れない形での出題が多い。また、マーク式とはいえ、試験時間60分は問題量に対して厳しいものがある。ただ、小問(a)が続く小問(b)の呼び水となっているので、(a)が上手く解けるかが速く解く鍵となる。

2015年度入試

科目 数学 解答時間 60分
難易度 ☆☆☆ スピード ☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度
1
(a)(b)(c)
整数(数A) 条件を満たす素因数の累乗の積を調べる。

(a)の結果に加えてを調べる。またとおき、となるを調べ、からを調べ求める。

素数は約数を2つ持つ。

マーク式 標準

やや難

2
(a)(b)(c)
三角関数(数Ⅱ)

式と曲線(数C)

三角関数の合成、倍角公式、半角公式。

三角関数の最大、最小問題。

与式を変形し、どの曲線の式の形になるか調べ、図形を答える。円弧の範囲との範囲は等しく、(c)の図形はを拡大もしくは縮小した図形となる。(b)の結果を踏まえて、共通接線をもつ場合を調べ、法線の傾きを求める。

マーク式 やや易

やや易

3
(a)(b)(c)
ベクトル(数B) 共面条件は、 , 

 (点が球の中心)。 (条件より)。(a)と からを求める。

条件の面積比よりとなり、共面条件からを求める。また、。これより、が求まる。さらにより、点の外心。外心と垂心を結ぶ線分をに内分する点が重心となる。

マーク式

標準

やや難

4
(a)(b)(c)
微分・積分(数Ⅲ) の微分との極限。

 より。これを代入。

は(a) (b)よりの概形に注意して積分して求める。

マーク式 やや易

標準

傾向と対策

全問マークシート方式となっているが、難易度と問題量から見て、解答時間が60分は厳しい。どの大問も小問の難易度格差が大きいので、正確さとスピードはもちろんのこと、粘り強い思考力で難易度の高い小問を突破できるかどうかで得点が大きく変わる。

2014年度入試

傾向と対策

とにかくスピードを上げる

試験時間と問題の量を考えると、かなりのスピードで解かなくてはならない。標準的な問題がほとんどで難問は出題されないため、些細なミスが命取りとなる。正確かつ迅速な計算力をつけるために、普段から時間を意識して訓練を行っておかなくてはならない。 微積分、三角関数、2次曲線から中心に出題されるため、重点的に対策を行っておきたい。