昭和大学医学部│数学の傾向と対策
昭和大学医学部の傾向と対策(数学)を、年度ごとに掲載しております。過去から遡って確認する事により、より良い傾向を掴み対策を立てることが可能です。
※難易度・スピードの☆印は5段階評価になります。
2020年度入試
科目 | 数学 | 解答時間 | 140分(英語と併せて) |
難易度 | ☆☆☆ | スピード | ☆☆☆☆ |
設問別分析表
大問 | 区分 | 内容 | 解答方式 | 難易度 |
1 | 複素数平面 | ベクトルのなす角、複素数平面での回転、直線の方程式 | 結果のみ記入 | 標準 |
2 | 数列 | 数列と漸化式 | 結果のみ記入 | 標準 |
3 | 小問2問 | (1)双曲線 (2)確率 | 結果のみ記入 | 標準 |
4 | 小問3問 | (1)合成関数の微分 (2)定積分 (3)2つの曲線で囲まれた図形をx軸周りに回転させてできる立体の体積 | 結果のみ記入 | 標準 |
傾向と対策
出題形式は2018年度以降全問結果のみを記入する形式であり、解答時間は英語と併せて140分の試験である。出題範囲は数学Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、A、Bで、頻出分野は微・積分法、数列、三角関数、確率、ベクトルなどがある。毎年出題されている分野は微・積分法があり、ここでは極限、無限級数、接線、定積分で表された関数、面積、回転体の体積が頻出項目である。難易度は基本~標準レベルであるが、毎年1題程思考力を要する問題が出題される。また時間配分が難しいので計算力も身につける必要がある。 |
2019年度入試
科目 | 数学 | 解答時間 | 英語と合わせて140分 |
微積は必ず出題されている。 | |||
難易度 | ☆☆☆☆ | スピード | ☆☆☆☆ |
設問別分析表
大問 | 区分 | 内容 | 解答方式 | 難易度 |
1 | 複素数平面 | 数列 無限等比級数 ド・モアブルの定理 | 結果のみ | 標準 |
2 | 整数 | 集合と要素 約数の個数と和 | 結果のみ | やや難 |
3 | 小問3問 | 不定方程式 3次方程式 確率と期待値 | 結果のみ | 標準 |
4 | 小問3問 | 微分係数 図形の面積 回転体の体積 | 結果のみ | 標準 |
傾向と対策
まず、英語とセットで140分の試験時間であるので、そこに注意したい。スピードは求められるが、良問が多く、いわゆる難問はあまりみられない。微分積分は毎年出題されているので、応用問題にも着手しておきたい。 |
2018年度入試
科目 | 数学 | 解答時間 | 英語と合わせて140分 |
昨年度より難化。問題数が多く、計算力とスピードが求められる。 | 微積 | 確率 | |
難易度 | ☆☆☆☆ | スピード | ☆☆☆☆ |
設問別分析表
大問 | 区分 | 内容 | 解答方式 | 難易度 |
1 | 小問 3問 | (1)ドモアブルの定理を利用した複素数の和の問題。計算を工夫する力が求められる。(2)ベクトルの分解の問題。前年度を参考にするとよい。(3)指数関数の逆関数の問題。 | 結果のみ | やや難 |
2 | 確率 | サイコロを振り、偶数と奇数の目で賞金が違う設定の確率の問題。問題文の題意がとらえにくく、難問と思われる。特に(2)(3)はかなりの思考力が求められている。 | (1)(2)結果のみ
(3)記述 |
難 |
3 | 小問 2問 | (1)数列漸化式の問題。(2)期待値と分散の問題。計算ミスを注意して解きたい。 | 結果のみ | 標準 |
4 | 小問 5問 | (1)対称式の問題。(2)数列の和の問題。(3)領域と最小値の問題。(4)極値の問題。(5)積分。曲線の長さの問題。どれもあわてないことが重要です。 | 結果のみ | (1)(2)標準
(3)(4)やや難 |
傾向と対策
小問形式で、結果のみを記す問題がほとんどである。また、かなりの思考力と計算力が要求される問題がみられる。微分積分、ベクトル、確率は毎年出題され、題意を素早く理解する思考力と粘り強い計算力が求められている。過去問を数年分解き、特徴をしっかりつかむことが大事と思われる。 |
2017年度入試
科目 | 数学 | 解答時間 | 英語と合わせて140分 |
小問が多い。難しくはないが計算力とスピードが求められる。 | 微積 | ベクトル | |
難易度 | ☆☆☆ | スピード | ☆☆☆☆ |
設問別分析表
大問 | 区分 | 内容 | 解答方式 | 難易度 |
1 | 数学A 数学B 数学Ⅲ |
(1),(2) 確率の基礎的な問題。(1)で求めた具体的な個数の場合を、(2)で一般的なn個の場合に発展させる。(3) 前問の答えで、n→∞とした場合の確率。指数にnを含む数列の極限の問題。 | 前半は結果のみ。記述 |
(1),(2) : 易 (3): 難 |
2 | 数学B 数学Ⅲ |
(1)は単純なベクトル計算。(2)も複素平面の概念を知っていれば簡単。(3)もごくごく標準的な数列の一般校と和を求める問題。 | 結果のみ | 易 |
3 | 数学A 数学Ⅱ 数学Ⅲ |
(1)は整数の性質。後半は、出会ったことがなければ難しい問題かも。(2),(3)もそれぞれ対数と三角関数の性質を理解していれば易しい。(4)は絶対値がついた三角関数の積分。計算力が必要だが難しくはない。 | 結果のみ | 全体としてやや易しい |
4 | 数学Ⅱ 数学Ⅲ |
微分積分を用いた、座標平面上の図形の処理。(1)は三角関数で囲まれた部分の面積と、回転させた立体の体積を求める標準的な問題。計算力も必要。(2)は、動点と固定点との距離の最小値を求める問題。4次式の最小値を求めるため、計算がやや煩雑。 | 前半は結果のみ。後半は記述 |
(1):やや易 (2):標準 |
傾向と対策
小問集合のような形式で、結果のみを記す問題が多い。標準的な問題が多く、教科書レベルの問題を正確に処理する能力が問われる。とはいえ、思考力や計算力が要求される問題や証明問題も散見される。微分・積分は再頻出分野。培っておきたいのは、粘り強い計算力、論理的な構成力、答案の表現能力。 |
2016年度入試
科目 | 数学 | 解答時間 | 140分(英語と合わせて) |
難易度 | ☆☆ | スピード | ☆☆ |
設問別分析表
大問 | 区分 | 内容 | 解答方式 | 難易度 |
1 | (1)数Ⅰ
(2)数A (3)数Ⅱ (4)数B |
(1)2次不等式。(1-1)与えられた変域でf(x)-g(x)>0が常に成り立つ条件より。(1-2)f(x)の最大値>g(x)の最小値より。
(2)球を取り出すときの確率。(2-1)余事象で考える。(2-2)(2-1)をヒントにPnを求め、条件より2次不等式にする。 (3)三角不等式。三角関数を合成してxの範囲を導く。 (4)常用対数。6100の常用対数から、桁数を求める。 |
空欄補充・記述 | (1)(2) やや易(3)(4)易 |
2 | 数B | 格子点を用いた群数列の問題。(1)(5,5)が第何群の何番目になるかを考える。(2)(1)の考え方をヒントに導く。(3)(2)と200番目の組が第何群の何番目であるかより。(4)(3)より200番目の組は(10,11)。第20群の末項までの和から第20項の11番目から末項までの和を引く。 | 空欄補充・記述 | (1)易
(2)やや易 (3)標準 (4)やや難 |
3 | (1)数B
(2)数Ⅱ (3)数Ⅲ (4)数Ⅲ |
(1)ベクトルの内積と三角形の面積。(1-1)内積計算。(1-2)cos∠AOBの値。(1-3)sin∠AOBの値を求めて面積計算。
(2)二項定理を利用した展開した式の係数。 (3)分数関数の微分法。分子の次数<分母の次数となるように変形後、微分し極値を求める。 (4)曲線と直線の交点。直線が定点(-3,0)を通ることより、曲線と4点で交わるときの直線の傾きmを図示して考える。 |
空欄補充・記述 | (1)(2)易
(3)(4)標準 |
4 | 数Ⅲ | (1)積分法。(1-1)x=tanθと置く置換積分。(1-2)数列の一般項akを考えると区分求積法で解くことに気付く。
(2)極限値の条件から定数の値を求める。x→πのとき、分母→0ならば分子→0が必要条件。また式変形しx-π=θと置き換えることより三角関数の極限の公式が使えるようになる。 |
空欄補充・記述 | (1)やや易
(2)やや難 |
傾向と対策
小問集合が多い。証明問題も出題されることがある。積分は毎年出題。
難しい問題はないが、英語と合わせて140分なので、英語に時間がかかるようだとスピードが要求されることになる。空欄補充形式となっている問題は基本問題ばかりなので、確実に得点して欲しい。記述問題で差がつくので、記述での解答練習は必須である。 |
2015年度入試
科目 | 数学 | 解答時間 | 140分(英語と合わせて) |
難易度 | ☆☆☆☆☆ | スピード | ☆☆☆☆☆ |
設問別分析表
大問 | 区分 | 内容 | 解答方式 | 難易度 |
1(1)
1(2) 1(3) |
数学Ⅱ
数学Ⅱ 数学B |
連立方程式を満たす自然数
三角関数の方程式 分点のベクトル表示 |
解答のみの記述
途中の過程の記述 |
やや易
やや易 やや易 |
2 | 数学Ⅱ
数学Ⅲ |
加法定理と最大値 | 解答のみの記述
途中の過程の記述 |
標準 |
3(1)
3(2) 3(3) |
数学A
数学Ⅱ 数学C |
場合の数と確率
方程式の解を持つ条件 行列の積 |
解答のみの記述
途中の過程の記述 |
標準
やや易 標準 |
4(1)
4(2) |
数学Ⅲ
数学Ⅰ |
定積分で表された数列
絶対値で表された関数のグラフ |
解答のみの記述
途中の過程の記述 |
標準
やや易 |
傾向と対策
基礎的な内容から標準的な内容までの出題が多く、基礎をしっかりと定着させていればほとんどの問題は手をつけることができる。しかし、問題数が多く、計算量も多い問題も出題されるため、計算力をつけておこう。 |
2014年度入試
傾向と対策
時間内に解けるよう、スピードを身に付ける小問集合は基礎的な問題であり、スピードと正確さが要される。記述式の問題は計算がやや複雑な問題が出題される。難易度としては標準的であるが、日頃から計算力を意識して磨いておく必要がある。全範囲から出題されるため、各単元を穴の無いように学習しておく必要があるが、微積分は特に頻出であるため、出題パターンを網羅的に訓練しておきたい。 |