帝京大学医学部│数学の傾向と対策

帝京大学医学部の傾向と対策(数学)を、年度ごとに掲載しております。過去から遡って確認する事により、より良い傾向を掴み対策を立てることが可能です。

 

 

※難易度・スピードの☆印は5段階評価になります。

2020年度入試

科目 数学 解答時間 120分(数学①、数学②併せて)
難易度 ☆☆☆ スピード ☆☆☆☆

設問別分析表

数学①
大問 区分 内容 解答方式 難易度
1 微・積分法 3次関数と接線で囲まれた部分の面積、2接線のなす角 空所補充形式 やや易
2 三角関数 三角関数の最大値 空所補充形式 標準
3 小問2問 (1)空間内の三角形に下した垂線 (2)2つの放物線の交点をとる直線 空所補充形式 やや易
4 小問2問 (1)コインを投げる試行の確率 (2)集合の要素とその個数 空所補充形式 標準
数学②
大問 区分 内容 解答方式 難易度
1 微・積分法 2つの3次曲線で囲まれる部分の面積、定積分を含む関数と接線 空所補充形式 標準
2 小問2問 (1)三角不等式 (2)3次方程式の虚数解 空所補充形式 標準
3 小問2問 (1)対数関数の最大値 (2)平面上のベクトルの終点が存在する領域 空所補充形式 標準
4 小問2問 (1)す列の和がみたす漸化式 (2)3つのさいころを投げる試行の確率 空所補充形式 標準

傾向と対策

数学①、数学②ともに4つの大問からなり、2~4問の小問に分かれている。解答方式は空所補充形式で、試験時間は数学①、数学②併せて120分のテストである。出題範囲は数学Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、A、B(数列・ベクトル)で、微・積分法は必出、場合の数と確率、整数の性質、三角関数、指数・対数関数、数列、ベクトルが頻出分野である。難易度は標準問題が中心で、計算力や思考力を必要とする問題が出題されている。そのため教科書の例題や練習問題の演習を積み、公式の理解を深めることが必要である。また時間的制約もあるため、速く正確な計算力を身につけることが必要である。

2019年度入試

科目 解答時間
難易度 ☆☆ スピード ☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度
1
2
3
4

傾向と対策


2018年度入試

科目 数学① 解答時間 120分(2科目)
全て空欄補充であるが,やや高いレベルの出題である。

3次関数,三角関数,確率を中心に出題されている。

ベクトル 数列
難易度 ☆☆☆☆ スピード ☆☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度
1 数Ⅱ (1)3次曲線がx軸と接する条件,x軸と囲まれた部分の面積
(2)3次曲線が極値をとるx座標
空欄補充 標準
2 数Ⅱ
数B
(1)三角関数を含む3項が等差数列である条件
(2)三角不等式
(3)連立の三角方程式
空欄補充 標準
3 数A
数B
(1)球を2個取り出すときの確率
(2)nが偶数のとき,確率との漸化式を作る
(3)(2)の漸化式を解く
空欄補充 やや難
4 数B (1)(ⅰ)空間ベクトルにおける平行四辺形の面積
(ⅱ)平面に垂直なベクトルの決定(ⅲ)平行六面体の体積(2)指数方程式,指数関数の最小値
空欄補充 やや難

傾向と対策

数ⅡBを中心に各分野の重要なポイントが出題されている。平素から標準レベル以上の問題をていねいに解いておくことが必要である。計算力も大切であるから,計算を間違った場合は,正解が出るまで自分でやり直すなどの取り組みが必要である。
科目 数学② 解答時間 120分(2科目)
数Ⅱ・A・Bからの出題で,基本的な問題を中心に出題されている。 微分 漸化式
難易度 ☆☆☆ スピード ☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度
1 数Ⅱ (1)3次関数と接線,面積
(2)3次曲線上の点と2定点とでできる三角形の面積の最大値・最小値
空欄補充
2 数Ⅱ (1)三角関数の最大値
(2)対数・指数を用いた数式処理
空欄補充 やや易
3 数A (1)さいころを3回投げたときの目の積,和に関する確率
(2)8で割ると7余り,13で割ると5余る数の個数
空欄補充 標準
4 数B  における数列,の漸化式を作る問題 空欄補充 やや難

傾向と対策

どの分野も基本事項についてはしっかり理解しておく必要がある。さらに,考えたことを実際に手を動かして確認するなど,丁寧な学習を心掛けておくと良い。いつも自分で納得いくまで正解を追求する努力が必要である。

2017年度入試

科目 数学① 解答時間
数Ⅱからの出題が多い。作図でイメージをつかむ。 素数 面積
難易度 ☆☆☆ スピード ☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度
1 数A

数B

数Ⅱ

小問(1)定積分とその面積。(2)ベクトルの大きさの最小値、外接円の半径。(3)さいころの目が素数になるときの確率。

(1)(2)では図を書きながら解くと解きやすい。

空欄補充
2 数Ⅱ 高次方程式:三次方程式の解と係数の関係

logの変換で未知数を減らす。

空欄補充 標準
3 数Ⅱ 積分法:正方形の面積を二等分する放物線

問題ごとに図を書き、2等分された面積や頂点のイメージをつかみ、計算量を減らす。

空欄補充
4 数Ⅱ

数B

座標平面上の格子点の数と数列

ケアレスミスを避けるために序盤では慎重に図を描いて法則を見つける

空欄補充 標準
5 数Ⅱ 図形と方程式:2円の共通接線と2交点を通る円

図を書いて、円と原点の距離と考える。(3)では相似を利用して接点の座標を出す。

空欄補充 易~標準
6 数A 確率:袋の中から玉を出す確率

(1)で、がX個赤玉を出す確率とBがY個赤玉を出す確率を出すことができたら(4)まで同じようにして解ける。

空欄補充

傾向と対策

教科書の章末問題などを、見て頭の中で解法を思い浮かべられるくらい解き慣れておくべきである。素数の特徴や図形の特徴をうまく掴み、前問の流れを利用して計算量を減らし解く問題が多い。大問は5問中3問解けばよいので、ケアレスミスに十分気をつけ、確実に点を稼げる問題を丁寧に解く。
科目 数学② 解答時間
数Ⅱや図形を書き、公式をうまく利用して解く問題が多い。 面積 円と直線
難易度 ☆☆☆ スピード ☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度
1 数Ⅱ 小問(1)恒等式。(2)三次方程式の解の個数。1<k<33は極値であるので微分する。(3)ねじれの位置にある二直線。グラフを書いて、ベクトル同士の垂直を利用する。 空欄補充 標準
2 数Ⅰ 図形と計量:三角形の外接円・内接円の半径。
(1)三角形が存在するための半径の条件。(2)外接円内接円の公式を利用してR×rを求め、図を書いて計算量を減らす。
空欄補充
3 数B 数列:第n項。不等式。√を含む数列なので、a1、a3、a5と奇数項を利用して計算すると求めやすい。 空欄補充
4 数Ⅱ 図形と方程式:円と直線の交点。(ア)でグラフを書き、(イ)ではtanθとtan2θを利用して接線を求める。(ウ)は連立方程式で求める。(エ)では、mが円①と接することを利用してmの傾きを出す。 空欄補充 標準
5 数Ⅱ 積分法:放物線と直線で囲まれた部分の面積。グラフを書いて、0<x<1-mと1-m<x<2-mに分けて面積を求める。 空欄補充
6 数A 確率:さいころ。場合に分けて書き出す。(4)は求めるものが32未満なので考える組み合わせは少ない。それぞれx2-x1、x3-x2、x1-x3がなりうる組み合わせを考え求める。 空欄補充 標準

傾向と対策

教科書の章末問題などを、見て頭の中で解法を思い浮かべられるくらい解き慣れておくべきである。未知数を消すためにグラフを書き公式をうまく利用する。それにより計算量を減らし、前問の流れのなかで解いていく。大問は5問中3問解けばよいので、ケアレスミスに十分気をつけ、確実に点を稼げる問題を丁寧に解く。

2016年度入試

科目 数学 解答時間 3科目 180分
難易度 ☆☆☆ スピード ☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度
1 数A

数Ⅱ

(1)接点を作って接線を同定する.(2)対数の扱いに注意して計算する.(3)サイコロの問題なので確率は全て同じ.それぞれ場合が何通りあるかに注意して計算すること. 空欄補充
2 数Ⅱ 問題文にある『△ABCの面積をSと置く』からSを用いて比で求める可能性が考えられる.\cos { A } は三角形の形のみに関係するので長さにこだわらず求値する.後半の問いは誘導にのって解くとよい. 空欄補充
3 数B 平面の方程式を用いて点Hの位置を同定すると後は平面ベクトルの問いとなる.(2)のように錐体の体積比に関する問題の場合,底面積と高さに比に着目するといい. 空欄補充
4 数A 左辺はⅠ次式で右辺は3次式なので,1\leqq \chi \leqq y\leqq zと決めるとxが3以上の値を取れないとわかる.よってx=1.2である.他の問題と一線を画す難問. 空欄補充
5 数B 等差数列と等比数列の積の数列に関する問題.等比数列の影響が大きいので解法もこれに準じるもの.公比が\frac { 1 }{ 2 } から徐々に小さくなっていく数列とわかるので,3との差が0.001以下となるnの値を求めるといい. 空欄補充
6 数A (1)ベン図を描いてみるといい.ド・モルガンの定理の証明の経験が差を生む.(2)大問1の確率の問いと同じ系統の問題.後半では確率の最大値を求値なので,{ p }_{ n+1 }-{ p }_{ n }の様子を調べるようにする. 空欄補充

傾向と対策

数Ⅲを用いない構成.大問は多いが本質を見抜いて時間短縮できる.

3科目で180分なので時間配分が大切.問題数も多く,基本的な問題の中に稀に難問が混じる場合がある.基本的な問題の解法が悩まず出せるよう練習する必要がある.その上で思いつかないタイプの問題は難問なので別の問題か理科の解答へ移ると良い.3科目を通じて解答する練習を,過去問を用いて繰り返そう.


2015年度入試

科目 数学 解答時間 約60分(3科目180分)
難易度 ☆☆☆ スピード ☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度
1(1)

1(2)

1(3)

数学Ⅱ

数学Ⅱ

数学A

極小値,極大値

積分計算と恒等式

サイコロと方程式不等式における確率

穴埋形式 やや易

やや易

標準

2 数学B フィボナッチ数列の一般項 穴埋形式 標準
3 数学Ⅱ 三角関数と対称式の利用 穴埋形式 標準
4 数学Ⅱ 面積に関する問題 穴埋形式 標準
5 数学A 球の色に関する確率,期待値 穴埋形式 標準
6 数学B 空間ベクトルと垂心の位置ベクトル 穴埋形式 標準

傾向と対策

年度によっては難問が出題されることもあるが,ほとんどが標準的な問題である。一般的な問題集を隅々まで解いた生徒ならば,どの問題も取り組みやすいであろう。

2014年度入試

傾向と対策

難問も出題される。問題集でしっかり演習を

大問1は必須。2~6はうち3題を選択して解答。空所補充式。

標準的な問題が多いが、難問も含まれる。空所補充形式のため、マニアックな公式でも覚えておくとかなりのスピードで解ける問題があるので、公式集を読み込んでおくとよい。少し難しいレベルの問題集を仕上げ、計算力と思考力を磨いておかなくてはならない。