大阪医科薬科大学医学部│数学の傾向と対策
大阪医科薬科大学医学部の傾向と対策(数学)を、年度ごとに掲載しております。過去から遡って確認する事により、より良い傾向を掴み対策を立てることが可能です。
※難易度・スピードの☆印は5段階評価になります。
2020年度入試
科目 | 数学 | 解答時間 | 100分 |
難易度 | ☆☆☆☆ | スピード | ☆☆☆☆ |
設問別分析表
大問 | 区分 | 内容 | 解答方式 | 難易度 |
1 | 数列、極限 | 正三角形の辺上に帰納的に定められた線分の長さ、漸化式、数列の極限 | 記述式 | 標準 |
2 | 三角関数 | 直角三角形の斜辺の周りの回転体の体積、三角関数の最大・最小 | 記述式 | 標準 |
3 | 確率 | 赤玉と青玉が同数入った袋から4個取り出す確率 | 記述式 | 標準 |
4 | 集合と論理 | 有理数・無理数に関する明大の証明、背理法の利用 | 記述式 | やや難 |
5 | 微・積分法、数列 | 定積分で表された関数式の漸化式、条件を満たす被積分関数の一例 | 記述式 | 標準 |
傾向と対策
大問5題の全問記述式の問題で、解答時間は100分である。出題範囲は数学Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、A(場合の数と確率・整数の性質・図形の性質)、B(数列・ベクトル)で、微・積分法および確率は必出分野である。頻出分野としてはベクトル、図形の性質、数列があげられ、分野を超えた融合問題も出題されている。また、証明問題も毎年出題されている。難易度は標準レベルだが十分な知識がないと解けない問題が多いので、教科書や問題集、標準的な入試問題集で、基礎力を充実させることが大切である。 |
2019年度入試
科目 | 数学 | 解答時間 | 100分 |
例年、微分積分と確率は必ず出題されている。 | |||
難易度 | ☆☆☆☆ | スピード | ☆☆☆☆ |
設問別分析表
大問 | 区分 | 内容 | 解答方式 | 難易度 |
1 | 整数 図形と計量 | 3辺の長さが整数である三角形 余弦定理 不定方程式 | 記述 | 標準 |
2 | 微分積分 | 直線と曲線の共有点 | 記述 | 標準 |
3 | 確率 | 条件付き確率 | 記述 | やや難 |
4 | 図形と方程式 微分積分 | 回転体の体積 | 記述 | 標準 |
5 | 複素数平面 三角関数 | 三角関数の最大最小 | 記述 | やや難 |
傾向と対策
本年度は昨年度に比べて難化した。例年では標準レベルの問題が大半を占めていたが、今年はやや難しい問題も出題されていた。試験時間が100分と短めなので、解ける問題から解いていき、得点をかせぎたい。 |
2018年度入試
科目 | 解答時間 | ||
難易度 | ☆☆☆☆☆ | スピード | ☆☆☆☆☆ |
設問別分析表
大問 | 区分 | 内容 | 解答方式 | 難易度 |
傾向と対策
2017年度入試
科目 | 数学 | 解答時間 | |
目立った難問はく,標準レベルの出題.ミスは許されない内容の構成. | |||
難易度 | ☆☆☆ | スピード | ☆☆☆☆ |
設問別分析表
大問 | 区分 | 内容 | 解答方式 | 難易度 |
1 | 関数 | 式変形から関数の値域を求める.しっかりと変数の定義域を確認することが重要.式変形に関しては慣れが必要であるが,試行錯誤すればなんとか時間内に目的の形に到達できるであろう. | 記述 | やや難 |
2 | 整数 | 2個の自然数の組の最大公約数に関する問題.こういった整数の問題は,(証明すべき内容)でないと仮定し,矛盾を示す背理法に持ち込むのが定石である.(1)の証明が(2)を解く誘導になっており,うまく(1)の内容を適用できたがポイント.(3)は場合分けして(2)を使う.最大公約数に関してはよく見る内容である. | 記述 | 普通 |
3 | 微分法 (数Ⅲ) |
微分に関する問題.微分して一次導関数の増減を二次導関数から求める.増減表を正確に書けるかがポイントである.決して難しい問題ではない. | 記述 | 普通 |
4 | 図形 積分法 (数Ⅲ) |
図形の計量から,積分により体積を求める問題.図示しやすい設定だったため,容易に解答できた受験生が多かっただろう.後半は円の回転体の体積だが,この問題では回転体の積分に関する必殺技ともいえる「パップス・ギュルダンの定理」がそのまま適用でき,解きやすい問題である. | 記述 | やや易 |
5 | 確率 | 取り出したカードが条件を満たす確率.条件をしっかりと理解して場合の数を数え上げればよい.こういった問題の場合,スマートな解法を探すのもよいが,いい解法がパット思い浮かばない場合,地道に数えるのも有効である. | 記述 | やや易 |
傾向と対策
決して難問・奇問はなく,総合的な基礎学力が要求される問題構成である.試験時間が1題あたり20分とやや短めなので,できる問題から取り組んでいくのが好手であろう.計算スピードは多少要求される.普段から標準レベルの問題に広く慣れておく必要がある. |
2016年度入試
科目 | 数学 | 解答時間 | |
広い分野で基礎を問う.ややきつめの計算もある. | 微積 | 図形 | |
難易度 | ☆☆☆☆ | スピード | ☆☆☆☆ |
設問別分析表
大問 | 区分 | 内容 | 解答方式 | 難易度 |
1 | 数A 数B |
(1)等差数列と等比数列の積の和なので,両辺をで割って計算すると良い.(2)ある2整数をで割った余りが等しいことは,がの倍数であることに同値. | 記述 | (1) 標準
(2) やや難 |
2 | 数B | (1)bとcの値によって点SがBCかCBどちらの半直線上にあるか場合が異なるので注意する.(2)高さを共通する面積比から線分比を求められればいい.(3)(2)と対称性からを出して求める.(4)の形へ. | 記述 | (1) やや難 (2), (3)標準 |
3 | 数Ⅱ 数Ⅲ |
(1) aの値が定まることを示すとは,aの値を定義域の範囲でθを用いて表されることなので,一言添えると良い.(2)の計算が重いが解決できれば(3)は容易. | 記述 | (1) やや難 (2) 標準 (3) 易 |
4 | 数Ⅲ | 円と直線の問題なら初等幾何と捉えて計算量を抑えられるが,本問は対象が楕円なので計算を正確にすることが求められる.x軸方向に-1だけ平行移動して考えるのも有効的. | 記述 | 標準 |
5 | 数A | 確率漸化式の問題で,このような問題では再帰構造の見極めが重要.の3つの状態について最も単純な構造はなので,これをきっかけに解くと良い. | 記述 | 易 |
傾向と対策
何を示せば題意に応じているのかを考えさせる問題が多々見られる.ゴールを見据えられるよう,定義や定理の理解を深くすることが大切.粘り強く考えることで得られるものなのでじっくりと力を熟成させること.また適度に計算量もあるので,入試前には標準的な問題で単純な発想にも対応できるように練習すると良い. |
2015年度入試
科目 | 数学 | 解答時間 | 100分 |
難易度 | ☆☆☆ | スピード | ☆☆☆ |
設問別分析表
大問 | 区分 | 内容 | 解答方式 | 難易度 |
1 (1)
1 (2) (3) |
数学B
数学B 数学Ⅲ |
数列
数列 極限 |
記述形式 | やや易
やや難 易 |
2 (1)
1 (2) |
数学Ⅱ
数学Ⅱ |
不等式
不等式 |
記述形式 | 易
やや難 |
3 (1)
1 (2) |
数学C
数学Ⅱ |
式と曲線
図形と方程式 |
記述形式 | 標準
やや易 |
4 (1)
1 (2) |
数学Ⅱ
数学Ⅱ |
積分法
積分法 |
記述形式 | やや易
標準 |
5(1)
1 (2) (3) |
数学A | 確率 | 記述形式 | やや易
標準 やや難 |
傾向と対策
全問記述式で大問1問あたり20分を解いていかなければならない。小問ごとに見ると難易度は分散しているが、難易度を見極めて解き進めないと、時間不足に陥る恐れがある。素早く簡潔に記述する訓練が必要。証明問題も多い。 |
2014年度入試
傾向と対策
記述形式の解答を作る訓練を微積分、確率は必出。標準レベルの問題ではあるが、公式を覚えているだけでは歯が立たない。多くのパターンを頭に入れておき、多くの問題に触れることで、計算力、論証力を磨いておく必要がある。標準レベル以上の問題も出題されるため、問題の取捨選択を誤らないようにしたい。 |