埼玉医科大学医学部│生物の傾向と対策

埼玉医科大学医学部の傾向と対策(生物)を、年度ごとに掲載しております。過去から遡って確認する事により、より良い傾向を掴み対策を立てることが可能です。

 

 

※難易度・スピードの☆印は5段階評価になります。

2020年度入試

科目 生物 解答時間 2科目100分
基本知識は必須で典型的な問題をいかに早く解けるかがカギ。 体内環境、遺伝情報
難易度 ☆☆☆ スピード ☆☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度
1 動物の反応 興奮の伝導と伝達の問題。 選択 やや易
2 進化・系統 進化のしくみの問題。生物界の変遷の問題。葉緑体の二次共生の問題。 選択 やや易
3 生殖・発生 ネコの毛色に関する遺伝の問題。性決定様式の問題。組換え価の問題。 計算 標準
4 遺伝情報 遺伝暗号の読解の問題。塩基置換の問題。一遺伝子一酵素説の問題。 計算 やや易
5 代謝 酵素反応とグラフの問題。 計算 やや易
6 代謝、生態 窒素代謝の問題。相互作用の問題。 計算

傾向と対策

全問マークシート形式で大問6題(2016~2018は大問6第、2019は大問5だった)、2科目100分。問題形式は用語の問題、正誤問題、計算問題が多い。代謝、動物の反応、遺伝情報、生態、進化・系統からの出題が多いが、幅広い分野から出題されるので知識の抜けは許されない。また、医学部的な問題の傾向が強い。特に代謝、体内環境、動物の反応、遺伝情報は問題から知識を得るのに加えて、資料集までみておくこと。やや古く今の課程ではあまり見ない問題も出る。ただし、そういったのもの難易度自体は易しい。

難易度はややばらつきがあり、基本的なものから難しいものまである。知識に関しては標準以下なので短時間でアウトプットできるようにしたい。計算問題の数の割に、時間が短いので、易しい問題を落とさず、どれだけ計算問題を解答できるかが勝負となる。

図、グラフから解く問題が多く演習もそうだが、基本的な実験の図とグラフは背景から自分で描けるレベルにはしておきたい。この辺りは演習で大きな差が出る。過去問は徹底研究するとして、他の私立医学部のマークシート形式の問題はできるだけ演習すること。特に教科書レベルの知識を完成させた後は、医学部的な問題に十分触れておきたい。

問題を解くと簡単であっても時間が足らなくなることが心配されるため、アウトプットの訓練を十分に積みたい。7割は欲しい。


2019年度入試

科目 解答時間
難易度 ☆☆☆☆☆ スピード ☆☆☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度
1
2
3

傾向と対策


2018年度入試

科目 生物 解答時間 100分(2科目)
植物と発生の分野を中心にまんべんなく出題される。 植物 発生
難易度 ☆☆☆☆ スピード ☆☆☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度
1 植物 ジベレリンをテーマに植物のホルモン応答と遺伝を考える問題。
問1でジャスモン酸など細かいホルモンの知識を問う。問2では長文の問題文を読み理解する読解力が必要となる。
選択肢 標準
2 植物 発芽形成に関する問題。
問1は基本事項を確認する穴埋め問題。
問2は光周性の基本理論を踏まえて明期と発芽までの日数のグラフを読み解く。問3は光周性の理解があれば平易な単なる計算問題である。
選択肢 標準
3 動物の反応 遺伝的にプログラムされた反応と後天的に学習した反応(慣れ・鋭敏化)について、ニューロンの膜電位など生理学的観点から考察する問題。

問3で反応に関する諸条件を理解し答えさせ、問5ではさらに深く、ニューロンの神経終末で起こる変化を考えさせる。

選択肢 やや難
4 代謝 光合成から代謝について考える問題。

化学的な処理についての設問もあり、吸光度のグラフを出すなど物理・化学的なセンスも必要となる難問だが、実際の医学研究はこのように学際的なものであり、良問と言える。

選択肢
5 細胞 AQP2(日本人が発見し近年注目されている水チャネル)をテーマに細胞内シグナル伝達を扱う。

長文で与えられた実験結果を読み取り、その考察から実際に細胞内でどのようなシグナル伝達が行われているのかを考えさせる。オルガネラ等に関する確実な知識と論理的思考力が必要な難問。

選択肢 やや難
6 総合 イヌリンクリアランスからの計算問題や細胞周期、バイオームに生殖・発生など生物学の幅広い分野から問われる総合問題。 選択肢 標準

傾向と対策

医学部の単科大学であるが、医学部らしい問題が頻出するわけではなく、むしろ生態や植物などの範囲からの出題が目立つ。多くの設問において実験をテーマにしており、実験系や結果が長文・グラフで与えられ、適切な情報を引き出し論理的に考え解答するという能力が問われている。普段から思考力や読解力を養わねばならない。

2017年度入試

科目 解答時間
難易度 ☆☆☆☆☆ スピード ☆☆☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度

傾向と対策


2016年度入試

科目 解答時間
難易度 ☆☆☆☆☆ スピード ☆☆☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度

傾向と対策


2015年度入試

科目 生物 解答時間 100分(2科目)
難易度 ☆☆☆ スピード ☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度
1 生物Ⅰ、Ⅱ 同化,異化

光合成,呼吸,発酵,窒素同化

マーク式 標準
2 生物Ⅰ 生殖,発生

カエルの受精,発生

マーク式 標準
3 生物Ⅰ、Ⅱ(総合小問) 動物の組織,イモリ眼の発生,遺伝,魚類の浸透圧調節,五界説,植生,生態系 マーク式 基礎
4 生物Ⅰ、Ⅱ(総合小問) コドン,血糖量調節,自律神経,血液凝固,動物の系統,示準化石,人類の進化,共生,生産構造図,遷移 マーク式 基礎

傾向と対策

出題は「動物の反応」,「内部環境」が多い傾向にある。

また,遺伝情報,細胞,代謝などからもよく出題されるようである。

レベルとしては,基礎レベルが多いので教科書の徹底した理解に努めること。

実験の考察問題もあるので,問題集などで思考力を養っておくと良い。

時間が2科目で100分と短めなので,過去問などで時間を測って解く練習をして本番にのぞみたい。


2014年度入試

傾向と対策

遺伝を徹底的に

全問マークシート方式の出題となっている。標準的な問題がほとんどである。

医学部と関連のある動物の反応の分野や遺伝分野から多く出題されている。内容は基礎的なことが多いため、教科書を中心として学習し、生物用語の意味を正確に理解するようにする。

テーマが最前線の場合もあり、ニュースをよく知っている人は有利である。ただし、あくまでもニュースであるため、空いた時間に読むようにするなど、工夫して時間を使いたい。