兵庫医科大学医学部│化学の傾向と対策
兵庫医科大学医学部の傾向と対策(化学)を、年度ごとに掲載しております。過去から遡って確認する事により、より良い傾向を掴み対策を立てることが可能です。
※難易度・スピードの☆印は5段階評価になります。
2022年度入試
科目 | 化学 | 解答時間 | 一般選抜A:2科目120分 一般選抜B:60分 |
難易度 | ☆☆☆(最高5、最低1) | スピード | ☆☆☆(最高5、最低1) |
設問別分析表
大問 | 区分 | 内容 | 解答方式 | 難易度 |
1 | 天然有機化合物、物質の変化 | パーマネントウェーブでの酸化還元反応、さらし粉に含まれるイオンの定量 | 記述 | 標準 |
2 | 天然有機化合物、有機化合物 | 核酸塩基の水素結合、サリドマイドの構造 | 記述 | 標準 |
3 | 物質の状態、物質の変化 | 二酸化炭素と黒鉛の化学平衡、圧平衡定数と濃度平衡定数 | 記述 | 標準 |
傾向と対策
出題形式は、大問3題のすべてが記述式である。解答は結果のみを求めるものもあれば、導出過程を求めるものもある。有効数字や単位その他解答方法の指示を見落とさないようにしたい。また、論述や描図を求める設問もある。今年も例年通りであった。
各分野から幅広く出題されており、頻度に偏りは見られない。無機・有機分野では知識を直接問うものもあるが、理論を絡めて解答させる問題が多くみられる。 |
2021年度入試
科目 | 化学 | 解答時間 | |
難易度 | スピード |
設問別分析表
大問 | 区分 | 内容 | 解答方式 | 難易度 |
1 | ||||
2 | ||||
3 |
傾向と対策
2020年度入試
科目 | 化学 | 解答時間 | 一般試験Aは2科目120分。一般試験Bは1科目60分。 |
抜けの無い知識と正確で早いアウトプットが勝負をわける。 | 理論 | 有機 | |
難易度 | ☆☆ | スピード | ☆☆☆☆ |
設問別分析表
大問 | 区分 | 内容 | 解答方式 | 難易度 |
1 | 無機、理論 | 石灰石の反応と性質の問題。Caの関連化合物の問題。重曹の熱分解の問題。 | 計算、論述 | やや易 |
2 | 理論、無機 | リチウムイオン電池の構造と反応の問題。 | 計算 | 標準 |
3 | 有機 | C17H28O4の構造決定の問題。ケト・エノール互変異性の問題。 | 計算 | やや易 |
傾向と対策
2019年に比べてやや軟化している。記述の指定から外れるといったケアレスミスに気を付けたい。計算過程を求めるものもあり、描図、論述も豊富である。理論と無機は典型問題で無機は理論と合わせて出題される。比較的解答のスペースが大きいので丁寧に回答を書くことを心掛けたい。詰まると時間が足りなくなりやすいので、全体を見て解けるところから解くことも考えたい。出題範囲は広いため、点を落とさないように広く勉強すること。
理論は論述もあるため背景知識が差になりやすいので、細かく見ておくことが肝要となる。無機では失点しないように確実で広い知識が要求される。特に時間が足りなくなりやすい人は、無機の知識が反射的に出るようにアウトプットを鍛えたい。有機も基本的な事項を完成させることが重要だが、加えて天然高分子化合物と合成高分子化合物はやや深く知識を蓄えておいたほうがいい。2020年度は他大でも出ているリチウムイオン電池が出題されたが原理の理解をしておくこと。 |
2019年度入試
科目 | 化学 | 解答時間 | 一般試験Aは2科目120分。一般試験Bは1科目60分。 |
抜けの無い知識と正確で早いアウトプットが勝負をわける。 | 理論 | 有機 | |
難易度 | ☆☆ | スピード | ☆☆☆☆ |
設問別分析表
大問 | 区分 | 内容 | 解答方式 | 難易度 |
1 | 理論、無機 | 鉄の製法の問題。鉄の性質の問題。 | 計算、論述 | やや易 |
2 | 理論 | 実在気体と気体の性質の問題。 | 計算、描図 | やや易 |
3 | 有機 | 芳香族化合物の構造決定問題。 | 計算 | やや易 |
傾向と対策
記述の指定から外れるといったケアレスミスに気を付けたい。計算過程を求めるものもあり、描図、論述も豊富である。理論と無機は典型問題で無機は理論と合わせて出題される。比較的解答のスペースが大きいので丁寧に回答を書くことを心掛けたい。詰まると時間が足りなくなりやすいので、全体を見て解けるところから解くことも考えたい。出題範囲は広いため、点を落とさないように広く勉強すること。理論は論述もあるため背景知識が差になりやすいので、細かく見ておくことが肝要となる。無機では失点しないように確実で広い知識が要求される。特に時間が足りなくなりやすい人は、無機の知識が反射的に出るようにアウトプットを鍛えたい。有機も基本的な事項を完成させることが重要だが、加えて天然高分子化合物と合成高分子化合物はやや深く知識を蓄えておいたほうがいい。 |
2018年度入試
科目 | 化学 | 解答時間 | 60分(2科目120分) |
理論・有機の割合が多く、計算や記述問題が中心。グラフの描写も出題。 | 理論 | 有機 | |
難易度 | ☆☆☆ | スピード | ☆☆☆☆ |
設問別分析表
大問 | 区分 | 内容 | 解答方式 | 難易度 |
1 | 無機 理論 |
(1)~(7)ケイ素に対する基礎知識や化学反応式を問うている。 (8)単位格子に対する問題 |
空欄補充 計算 記述 |
(1)~(7)易(8)標準 |
2 | 理論 | 熱化学方程式 (1)~(4)立式からの計算 (5)グラフの描写 (6) (5)のグラフを利用する |
計算 描写 |
(1)~(4)易(5)(6)標準 |
3 | 無機 有機 |
(1)無機の知識 アミノ酸、ペプチドに関する問題 (5)図示 (6)実際に構造を描いて数える |
描写 記述 |
(1)易 (2)~(6)標準 |
傾向と対策
毎年大問3問が出題される。理論・有機が中心で無機の問題は簡単な知識が問われることが多い。計算問題が多いので短時間で正確に計算ができるように演習を積んでおくべきである。描写問題も出題される。 |
2017年度入試
科目 | 化学 | 解答時間 | 120分(二科目) |
記述、計算問題が中心。有機分野を重視した出題傾向。 | 有機 | 理論 | |
難易度 | ☆☆☆ | スピード | ☆☆☆☆ |
設問別分析表
大問 | 区分 | 内容 | 解答方式 | 難易度 |
1 | 無機 理論 |
(1) アルミニウム基礎知識(2)イオン半径の比較。原子番号との関係 (3)融解塩電解。発生する気体の物質量から流れた電子の物質量を考える。(4)水和水。反応前後の物質量を考える(5)再結晶。冷却後はその温度における飽和水溶液になることから。 | 空所補充 論述 計算 |
標準 |
2 | 理論 | (1)溶解度積、滴定に使う器具名(2)沈殿滴定(モール法)の計算。Nacl+AgNO3→NaNO3+AgCl(3)酸性あるいは塩基性条件下での副反応 | 空所補充 論述 計算 |
標準 |
3 | 有機 理論 |
(1)ルミノールの発光色(2)ルミノール反応の触媒(3)構造式。酸化バナジウムを触媒としてナフタレンを酸化すると無水フタル酸が生じることから(4)構造異性体の構造式。六つ存在する。(5)ルミノールの元素分析。状態方程式からNの物質量を求める。(6)ルミノールの構造式 | 選択 構造式 計算 |
標準 |
傾向と対策
大問1で無機分野、大問2で理論分野、大問3で有機分野が主に問われる。無機分野、有機分野を答える中でも理論分野の考え方が必要となる。計算問題では計算過程を含めての解答を求められるものもある。描図問題も頻出。 |
2016年度入試
科目 | 化学 | 解答時間 | |
理論から有機まで、論理的な思考を問う良問。理論分野では、理由記述ややグラフ書き、有機分野は構造式決定などを出題。 | 総合 | 有機 | |
難易度 | ☆☆☆☆ | スピード | ☆☆☆☆ |
設問別分析表
大問 | 区分 | 内容 | 解答方式 | 難易度 |
1 | 総合 | 【硫黄化合物・硫酸の役割・タンパク質】
硫酸の化学反応における役割を塩酸に置換可能か問う問題は、その理由を記述せねばならず、単なる暗記では対応できない。他の問題も実験手法に関する正確な理解が必要。 |
記述 選択 計算 |
標準 |
2 | 理論 | 【気体の溶解度・ヘンリーの法則・電子式】
気体の溶解度の圧力・体積・温度・物質量との関係を曖昧に記憶しているだけでは解けないが、正誤問題・計算問題・グラフ作図すべて論理で正解できる。 |
記述 選択 計算 |
標準 |
3 | 有機 | 【アルコールの構造決定・異性体・不斉炭素原子】
4つの実験から判断できることを順次考えていくことで、それぞれの構造式が無理なく決定できるが、日頃から構造式を書くことに慣れておかないと時間的には厳しい。 |
記述 | 標準 |
傾向と対策
特に難問ではないが、各分野とも標準的かつ重要な事項に関しての本質的な理解が求められている問題が多い。暗記に頼った受験勉強をしている受験生はかなり苦戦するのではないだろうか。逆に、無機・有機の分野も反応の理論を中心に理解している受験生は、問題に与えられた情報から正解を導き出すことができる問題になっている。 |
2015年度入試
傾向と対策
生命化学の問題は要注意各分野にわたって幅広い知識が求められるが教科書を熟読しておけば問題ない。理論化学は酸化還元、中和、反応熱の問題を繰り返し解き、理解を深めておく。無機分野は電池などの理論分野との融合問題が出題される傾向にあるので、形式になれるために過去問を解きこんでおく必要がある。広島大学、九州大学などの問題もよい練習問題となる。有機分野は異性体を意識して構造決定を行う問題などが出題される。DNA・RNAなどの生命科学の問題も出題されるため、知識を整理しておかなくてはならない。 |
2014年度入試
傾向と対策
生命化学の問題は要注意各分野にわたって幅広い知識が求められるが教科書を熟読しておけば問題ない。理論化学は酸化還元、中和、反応熱の問題を繰り返し解き、理解を深めておく。無機分野は電池などの理論分野との融合問題が出題される傾向にあるので、形式になれるために過去問を解きこんでおく必要がある。広島大学、九州大学などの問題もよい練習問題となる。有機分野は異性体を意識して構造決定を行う問題などが出題される。DNA・RNAなどの生命科学の問題も出題されるため、知識を整理しておかなくてはならない。 |