九州大学医学部│物理の傾向と対策

九州大学医学部の傾向と対策(物理)を、年度ごとに掲載しております。過去から遡って確認する事により、より良い傾向を掴み対策を立てることが可能です。

 

※難易度・スピードの☆印は5段階評価になります。

2023年度入試

科目 物理 解答時間 2科目で150分
難易度 ☆☆☆☆ スピード ☆☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度
1 力学 斜面の落下+単振動の融合問題 記述 やや難
2 電磁気(交流) コンデンサー・コイル・抵抗の交流回路 記述 標準
3 熱力学 円筒状容器内の気体分子の運動、音波の速度 記述 やや難

傾向と対策

大問数は例年3題となっており、試験時間は理科2科目で150分のため、時間的余裕はない。文字式による計算問題が主で、その結果のみを求める問題が大半を占めている。加えて、近年は毎年、論述問題も出題されており過去には導出過程の記述を求める問題も出題されたことがある。描図問題は、例年、グラフ作成問題を中心に出題されている。例年、3題中2題は、力学と電磁気の分野からの出題。もう1題は熱力学または波動からの出題であったが、2023年度は両方が出題された。過去には原子と波動の融合問題が出題されたこともある。力学では、運動方程式、エネルギー保存則、運動量保存則の三本柱を中心として、円運動や単振動を含んだ力学全般にわたった総合問題になっている場合が多い。電磁気からは電磁誘導、電磁場中での荷電粒子の運動、抵抗とコンデンサーとコイルを含んだ回路問題などがよく出題されている。

全ての分野にわたって基本問題から応用問題まで幅広い内容と難易度の出題である。標準的な問題が多いが、普段見慣れない問題や、難度の高い問題も含まれ、頻雑な計算が含まれる問題もあり計算力も必要である。描図問題も、基本的な問題から、物理的な意味を正しく理解していなければ描けない問題、思考力を要する問題など多岐にわたっている。


2022年度入試

科目 物理 解答時間 2科目150分
難易度 ☆☆ スピード ☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度
1 力学 万有引力を中心とした問題。公式をしっかり覚えてさえいれば、問題の流れに乗って難なく解くことができる。グラフを描く問題のみ作業量が多いため注意。
記述
やや易
2 電磁気 モーメントと電磁誘導に関する問題。状況設定の難しさや会話形式の出題など、全体として読解力が必要になっていたが、それらさえ整理できれば問題自体はさほど難しくはないため、落ち着いて解きたい。
記述
標準
3 波動 レンズ、光の干渉に関する問題。基本的な問題が続くため、確実に得点したい。
記述
標準

傾向と対策

九州大学の物理は例年基本的な問題を時間に追われながらこなしていく必要があり、特に力学の物量が多く時間配分に気をつけなければならないが、今年度は力学があっさりとしているために余裕をもって臨むことができ、易化したといえるだろう。対策としては、普段から基本問題・典型問題を素早く解くことに慣れておくことが重要である。

2021年度入試

科目 物理 解答時間 2科目150分
難易度 ☆☆☆ スピード ☆☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度
1 力学 ばねに取り付けられた小球の運動に関する問題。問7までは複雑化された条件を段階的に一問一問紐解いていくため、比較的容易である。問8の作図問題の計算量が多く複雑なため、問7までを確実に抑えたい。 記述 やや易
2 電磁気 前半はコンデンサーの充電、後半は荷電粒子の運動に関する問題。どちらも基本的な内容ではあるもののそれぞれに論述問題があるため、公式の暗記だけではなく、しっかりとした理解が必要とされる。 記述 やや易
3 熱力学 熱機関サイクルに関する問題。問6前半の熱効率に関する問題までは九州大学では頻出である。そのため、しっかりと対策をしているかぎり計算量の多さを除けば特段手を焼くことはないと思われる。問6の後半は応用問題であるため、問6の前半までを確実にしておきたい。 記述 やや難

傾向と対策

九州大学は例年、基本的な内容がほとんどで応用問題はそれぞれ大問の最後に添えられる程度である。また、問題も初期の簡単な条件から段々と複雑にしていき、それに応じて計算量や絡む単元・分野が増えていくというパターンが多いため、基礎問題での計算ミスを減らすことが重要になってくることが多い。普段からこの難易度の問題を計算ミスなく且つある程度のスピード感をもって解くなどして物量に慣れておく必要がある。

2020年度入試

科目 解答時間
難易度 ☆☆☆☆☆ スピード ☆☆☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度
1
2
3

傾向と対策


2019年度入試

科目 解答時間
難易度 ☆☆☆☆☆ スピード ☆☆☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度
1
2
3

傾向と対策


2018年度入試

科目 解答時間
難易度 ☆☆☆☆☆ スピード ☆☆☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度

傾向と対策


2017年度入試

科目 物理 解答時間
力学、電磁気、波動からの出題.まれに波動が熱力学に置き換わることも 力学 電磁気
難易度 ☆☆☆☆ スピード ☆☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度
1 力学 単振動の問題.問1では単振動の式を三角関数で表せるかが勝負.問2と問3では問題文に書かれている内容から,2つの物体の運動をイメージできるかが勝負.問題この問題はかなり物理に慣れていないと完答は難しい. 記述 やや難
2 電磁気 基本的な公式を覚えているか?抵抗とは何か?電流とは何か?などといった基本的事項を問いかける良問.中身自体は決して難しくはないが,幅広く公式や物理現象の性質が問われているため,完答できる受験生は少数であったと思われる. 記述 標準
3 波動 波動分野ではマイナーな部類の「レンズ」からの出題で面食らった受験生も多かったかもしれないが,実際の内容はレンズの基本公式に当てはめていくだけの単調な問題.使える文字が限られていことから多少複雑であったが,中身自体は易しい問題である. 記述 やや易

傾向と対策

九州大学の物理は,例年難問奇問はなく,基本的な公式や物理法則を扱って解けるオーソドックスな出題である.対策としてはまず基本的な公式を幅広く覚えること.それもただ公式の文字を暗記するだけでなく,その公式の意味(例えば電流I=enSv[A]であるが,これは導線や抵抗の断面積当たりを1秒間に通過する電気量を表している)を理解しておくことである.また,問題量も難易度に対してやや多めで,式変形等の計算の処理スピードも要求されることから,普段からスピードを意識した勉強を心掛けることが望ましい.

2016年度入試

科目 解答時間
難易度 ☆☆☆☆☆ スピード ☆☆☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度

傾向と対策


2015年度入試

科目 物理 解答時間 2科目120分
難易度 ☆☆ スピード ☆☆☆

設問別分析表

大問 区分 内容 解答方式 難易度
1 力学 非等速円運動・衝突現象 選択式 標準
2 熱力学 熱サイクル 選択式
3 電磁気学 誘導起電力・交流理論 選択式

傾向と対策


2014年度入試

傾向と対策

力学・電磁気には難問も含まれる。

全範囲から基礎的な問題と応用問題が出題される。教科書レベルの知識を、演習をくりかえすことで脳にしみこませなくてはならない。思考力を要する問題も多いため、レベルの高い問題集を用いて演習量を増やしておきたい。描図問題・証明問題についてもしっかりと対策を行っておくこと。