「英語長文スペクトル」を執筆した岡崎修平先生が教える:医学部英語長文の読み方・解き方

英語の読み方・解き方

 

こちらでは、医学部合格に必要不可欠な英語(外国語)をマスターする為に必要な5つのポイントを紹介します。

 

《併せてお読みください》

 

■まずは単語、文法

医学部では医系の英文が出題されるといっても、まずは基礎的な英語力をつけることが大切です。

基礎的な英語力とは、単語と文法です。普通の単語帳1冊(2000語ほど)は覚えていなければ始まりませんし、文の構造が把握できなければ絶対に英語は読めません。

逆に単語帳1冊覚えてしまえば、世界が変わったように読めるようになります。

 

 

■実は発音も大切

センター試験でも発音・アクセントは配点が低いですし、私立医学部でもあまり出題されないので、発音はないがしろにしてしまいがちですが、実はとても大切です。

スペルと発音には密接な関係があります。英語は表音文字と言われ、スペルは音を表しています。たとえばlaundry(洗濯)という単語は「ランドリー」ではなく、「ローンドリー」と読まなくてはなりません。Australiaは「オーストラリア」と読みますよね。-au-というスペルは「オー」と発音するという決まりがあるんです。

こうしたスペルと発音の関係を無視して単語を覚えようとしてしまうと、頭の中で意味とスペルが結びつかず、覚えるのに無駄な労力がかかってしまうことになります。

まずは、発音記号やスペルと発音の関係を学ぶところから始めて、単語の暗記の効率を上げましょう。

 

 

■長文はかならず音読する

長文が読めないという悩みを持っている方は多いです。

読むスピードが上がらない人は確実に「音読」が足りていないんです。

単語を覚え、文の構造も把握できるようになったら、かならず文章を音読するようにしましょう。

音読といってもただ声に出して読めばいいだけではありません。

 

《最初の10回》→ 意味を意識して音読

意味がわからない表現や単語が無い状態にして、音読します。

 

《11~20回目》→ 構文を意識して音読

不定詞、分詞、関係詞などの修飾関係やandの並列などを完全に把握して音読します。

 

《21回目以降》→ 論理展開を意識して音読

抽象から具体の流れを意識して音読します。

 

少なくともいつの英文に対して30回は音読してやっと効果が現れます。

この訓練を繰り返せば、「英語→日本語→理解」という状態から「英語→理解」という英語を英語のまま理解する、いわゆる直読直解の状態に変えることができます。

 

 

■シャドーイング

音声がついている教材はシャドーイングを行いましょう。

シャドーイングとは、英語の音声を流し、それに影をつけるように自分も発音して繰り返す勉強法です。

シャドーイングができるようになれば、直読直解のための処理能力を上げることができます。

リスニング対策でよく用いられる勉強法ですが、リーディングにも大きな効果があるんです。

また、この勉強法は音声のみで勉強できるので、移動中でも家を出る準備をしているときでも、入浴中でも、いつでもどこでも勉強することができます。

 

 

■教材は医系、科学系の長文を

音読・シャドーイングは何十回、何百回としていくことになるので、医学部でよく出題される医系テーマや理系テーマの英文を選びましょう。

回数を繰り返すことで、テーマの内容が完璧に頭に入るので、同じテーマの英文が出題されたときに圧倒的に有利になります。また、好奇心を刺激するようなテーマの英文を教材にすることで、モチベーションも維持することができます。

「完全理系専用 英語長文スペクトル」オンライン予備校「スタディサプリ」の関正生先生と岡崎修平先生の共著

 

■過去問を解く

苦手意識というのはなかなか消えないもので、いざ過去問を解き始めると専門用語のせいで困惑してしまうことも多いはずです。ただ、ここまで書いた通りに、音読・シャドーイングを繰り返していれば、基礎的な英語力といわず、圧倒的な英語力がついているので、問題は解けるはずです。実は医学部で出題される英文でも、専門用語の知識がないと解けない問題はそこまで多くなく、普通に読めれば解ける問題なのです。

もちろん専門用語を知っていれば有利になりますが、まずは英語力をつけることが大切です。

 

 

■英語にそこまで時間がかけられない人こそシャドーイングを

単語・文法をマスターするにはもちろん時間が必要ですが、シャドーイングができる段階までくれば1日30分でも効果はあります。

また圧倒的な英語力をつけるための時間的な余裕が無い人でも、ここで前回の記事で紹介したような医系・科学系のテーマの英文を選んでおけば、背景知識を補うこともできます。

 

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