PMD化学科授業方針
ゼミ・マンツーマン授業ともに,生徒の成績や理解度に応じて,進度や扱う問題の数・レベルを調整しながら授業を進めていく。
基礎力養成期間(4月~9月)
「基礎」とは簡単であることを意味しない。
<理論分野>
現象を正確に理解し,それを正確に数式化していく・・・前期はスピードよりも正確な思考を重点的に鍛える。
多くの生徒は,典型問題だと出来が良くても,入試問題のような多少ひねりのある問題だとかなり出来が悪くなる。したがって,現象の理解をできるだけ単純化し,応用の効く形で習得してもらう。そのため,理解した後は,運用能力をつけていく演習が主体となる。
問題のレベルは,生徒次第である。当たり前だが,余裕のある生徒には難しい問題
にも取り組んでもらう。
また,化学は具体的な計算がついて回るので,面倒な計算でも最後までやりきる演習もやっていく。その際,実践的・効率的な計算の仕方も紹介していく。
<無機分野>
暗記事項が多い分野だが,知識に序列をつけながら指導していく。また,反応機構に着目し,整理しながら覚えていく。とはいえ,時間が経てば誰でも忘れてきてしまう。したがって,入試まで何度も小テストをおこなっていく。
また,無機分野の典型的な計算問題もマスターしてもらう。無機分野は医学部入試では比率が低いが,標準レベルまでしか出題されないので,失点がないようにしたい。
<有機分野>
無機同様,暗記事項が多い分野だが,無機分野ほど苦手意識を持つ者は少ない。グループ化による知識の習得が比較的楽に行えるからである。
知識主体の反応経路をマスター後は,本格的な構造決定の演習に入る。簡単な問題も難しい問題も,暗記ではなく,一貫した手法で解いていく。構造決定は論理パズルを解くようなものなので,頭は使うが,その分楽しいのではないか。
この分野は,一度できるようになれば忘れにくいが,知識のメンテナンスは小テストで適宜実施する。
応用力養成期間(10月~11月)
応用力の源泉は,基礎の徹底理解である。したがって,過去問演習前に全分野総復習を行っていく。既習プリントなどの反復により,精度・スピードを向上させることも重要な目的である。
基本的には頻出分野・生徒の苦手な分野中心に授業を行い,その他の分野は課題学習で行う。当然,小テストも実施する。
初見の問題演習は毎週の確認テストで実施する。クラスにもよるが,難しい問題にも挑戦してもらう。
実践力養成期間(12月~1月)
これまでの成果を試す時である。とことん自分の頭で考えぬいてほしい。そうでなければ,本番に自信を持って臨めない。
授業は,過去問演習中心とし,弱点が見つかればその分野の復習・演習を行うなど,効率的な弱点補強を実施する。
限られた時間で出来るだけ多くの問題を処理し,得点するというのが入試である。とすれば,自ずとやり方が見えるだろう。